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広帯域海底地動水圧同時観測システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17740296
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 固体地球惑星物理学
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

杉岡 裕子  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (00359184)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワード海底地震観測 / 地動水圧同時観測 / 差圧式水圧計 / 海底火山活動 / 内部潮汐波
研究概要

本研究課題では、世界的に実績のある広帯域海底地震観測システムに独自に開発した差圧式水圧計を装備し、地動と水圧を同時に測定するシステムを開発するというものであった。特に、海洋潮汐エネルギーの散逸問題に興味があり、それを狙うためには、10^4秒の帯域で100Paの感度が必要である。独自に設計した差圧式水圧計はこのような長周期側にも高感度である。
最終年度であった今年度は、昨年度フィリピン海に設置した観測システム4機を回収した。データは期待通りのスペックを満たすものであり、1年間という長期連続データを取得することに成功した。観測期間1年の内には、千島列島で発生した津波を伴った地震や、ロタ島で発生した海底火山噴火などをとらえている。
最も興味のある海洋潮汐に関連した波のひとつとして、地動と水圧にコヒーレントな重力波の存在を確認した。また、この波は100km程度離れた複数の観測点においてもコヒーレントであり、アレイ解析を行うなどして波の起源について議論できるデータを得たことになる。これまでに、海洋中にユビキタスに存在する水中音波を地震計で検出することにより、内部潮汐波の水平方向の励起量を見積もる手法を見いだしている。一方で、独自に開発した差圧式水圧計を用いることにより、その地点での内部潮汐波の励起量を見積もることができ、地動水圧同時観測することにより、空間的な内部潮汐波の励起量を見積もることができることが期待される。今回の観測結果から、100km程度の地動水圧同時アレイ観測を行うことにより、海洋潮汐エネルギーの散逸問題に対し、地震学的観測手法から攻めることができることを確認したことは意義深い。
ところで、装備した差圧式水圧計は温度変化に伴う評価が難しい。実際の海底低温下におけるデータを解析することにより、この温度特性を評価することにも絶好の記録を得ることができたと考えている。最近開発設計した、温度校正機器を用いることにより、温度特性について評価し、それをもとに実用的な地動水圧同時観測システムとして確立していきたい。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Submarine volcanic activity, ocean-acoustic waves and internal ocean tides2005

    • 著者名/発表者名
      Sugioka, H., Y.Fukao, T.Hibiya
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letters Vol32, L24616

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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