研究課題/領域番号 |
17740302
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡 顕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特任助教 (70396943)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 海洋深層循環 / 海洋炭素循環 / 海洋物質循環モデル |
研究概要 |
本年度は研究の最終年度として、海洋深層を含めた炭素循環を議論する際に重要となる有機物の沈降溶解過程に関するパラメータ化についての知見をまとめ、その成果をGlobal Biogeochemical Cyclesに投稿した。そこでは、近年の観測から重要視されているバラストミネラルによる輸送の影響を組み込んだパラメータ化(Ballast parameterization)を全球モデルに適用し、深層での栄養塩分布への影響を議論した。Ballast parameterizationで用いるパラメータ値は、先行研究間で大きな不確定性があったが、本研究では、現実的な深層循環場の再現に実績のある最新の海洋大循環モデルでシミュレートされた流速場を用い、さらに衛星の観測をもとに見積もられた生物生産量の分布を与えたうえで、現実的な栄養塩分布を再現しうる適切なパラメータ値をモデルシミュレーションの結果により評価した。そこで得られた最も適切なパラメータ値による有機物の鉛直輸送分布は、広く参照されているMartinによる観測分布と矛盾しない信頼のおける結果となった。感度実験の結果から、(1)深層の栄養塩分布は、(先行研究間での違いも大きい)バラストミネラルとなる炭酸カルシウムの沈降溶解過程に関わるパラメータ値に大きく依存すること、(2)バラストミネラルによる深層への栄養塩輸送は生物ポンプ全体の約3割程度を説明しうること、が示された。バラストミネラルによる有機物の輸送は深層を含めた海洋炭素循環のなかで大きな役割を持ちうることが確認され、気候変動に伴う炭素循環のより定量的な評価のためには、rain ratioの変化などを通じて起こりうるバラストミネラルによる有機物輸送の変化を議論する必要があることが示唆された。
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