配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
前年度までの研究で,津波による土砂移動量は粒径の違いを大きく反映していることが明らかになっている.そのため,数値モデルを混合粒径砂に適用できるよう改良する必要がある.ところが,従来の掃流砂量式および交換砂量式は,混合砂を用いて算定されていることから誤差が大きいという問題がある.そこで本年度は,単一粒径砂を用いて,津波を対象とした掃流砂量式および交換砂量式を水理実験によって精度良く求めることを目的とした.この実験を行うために,新たに実験管路を作成した.実験砂は,単一粒径砂に近づけるため,106〜150μmと212〜250μmの2種類にふるいわけした.実験の結果,掃流砂量式の係数が従来の21では過大評価になっており,同係数を8とするべきであることがわかった.そして,改良された掃流砂量式を用いると,前年度までに行った水理実験結果を良好に再現できることが明らかになった.一方,交換砂量式の係数は変更する必要がないことがわかった. 次に,本研究で推定した掃流砂量式を用いて,1960年チリ津波による気仙沼湾での海底地形変動を計算した.その際,現地で実測された土砂粒径53μmを使用すると,土砂の浸食・堆積パターンを良好に再現できるとことがわかった.また,実際は約200μmと53μmに代表される二粒径からなる混合砂であるため,これら2つの土砂粒径を仮定した計算も行った.この結果では,やはり土砂の浸食・堆積パターンは良好に再現できることがわかった.
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