研究課題/領域番号 |
17740341
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
藤田 和彦 琉球大学, 理学部, 助教 (00343377)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 有孔虫 / サンゴ礁 / 生態分布 / 生理耐性 / 古環境 |
研究概要 |
1.大型有孔虫の生活史と亜熱帯サンゴ礁の季節変動との関係 亜熱帯のサンゴ礁に棲息する大型底生有孔虫5種の種組成・棲息密度・サイズ組成について、慶良間列島阿嘉島で2005年9月〜2006年11月のほぼ1ヶ月おきに採取された試料を用いて検討した.その結果、生体群集の棲息密度の季節変動は、秋から冬にかけてはCalcarina hispidaの個体数の増加に、春から夏にかけてはNeorotalia calcarの個体数の増加に影響されることや、遺骸群集の密度は、秋と春に大きく増加し、特に1-0.5mm径の個体の増減に影響されることが明らかとなった.また、各有孔虫種の寿命は半年から1年前後であると推定された.以上の結果から、(1)棲息密度の変動には生殖や死亡の時期と頻度が大きく影響する、(2)春と秋には大規模な世代交代があると考えられる、(3)分裂で産まれた個体のほとんどが0.5mm径まで成長した後に死亡する、(4)25℃付近の海水温が春と秋に大規模な世代交代(無性生殖)が起こる要因であると考えられる. 2.マイクロセンサーを用いた大型有孔虫-微細藻共生系の代謝測定 本年度は微小酸素電極装置を用いて大型有孔虫-微細藻共生系の代謝の測定方法を確立するとともに、安定した測定結果が得られるようになった.まだ公表できる十分なデータが得られていないため、今後測定結果を蓄積し、(1)生理耐性限界付近での大型有孔虫の挙動(特に高水温による大型有孔虫の白化現象の有無との関連)、(2)同種内の生理耐性の地理的・水深的変異、(3)同属種間の代謝や生理耐性の違いなどについて検討したい.
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