研究課題/領域番号 |
17740351
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 東北大学 (2007) 京都大学 (2006) 岡山大学 (2005) |
研究代表者 |
栗谷 豪 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (80397900)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マグマ進化 / マグマ溜まり / 時間スケール / U-Th放射非平衡 / 利尻火山 / マグマ溜り |
研究概要 |
本研究の主目的は、地殻下のマグマ溜り内において、どのような時間スケールでマグマの熱・物質進化が進行するのかについて、定量的な理解を得ることである。その目的達成のため、昨年度まで利尻火山下マグマ溜まりにおける、玄武岩質マグマから安山岩質マグマへの進化の時間スケールを推定し、さらにモデル計算に基づいてマグマの熱進化を時間の関数として表現した。そこで今年度はまず、熱進化の理解の一般性を図るべく、モデル計算の結果の解析を行った。マグマ溜まり内において、熱対流の駆動力は、天井部の固液境界層と主要部マグマ間の熱境界層の温度差であり、その温度差は結晶の過冷却度に対応していると考えられているが、モデル計算で得られた過冷却度と固液境界層の成長速度の関係が、実験で得られているカンラン石の過冷却度と結晶成長速度の関係に比較的近いことが明らかになった。このことから、将来的には結晶の過冷却度と成長速度の関係から、マグマの熱進化をある程度予測できる可能性が示された。本年度はさらに、マグマ溜まり内における、主要部での結晶分化作用(均質分化)と固液境界層由来の分化液が主要部マグマに混入することによって引き起こされる分化作用(境界層分化)との結合作用について考察を行った。その結果、含水量が高いマグマが地下の比較的深部でマグマ溜まりを形成した場合、固液境界層から主要部マグマへのメルトの輸送(境界層分化)が活発になり、さらに主要部マグマのリキダス温度降下を引き起こして結晶化を抑えることによって均質分化を妨げ、その結果、境界層分化がさらに支配的になることが予測された。その一方で、地下の比較的浅部のマグマ溜まり内では、固液境界層から主要部マグマへのメルトの輸送が起こりにくいため、マグマは主に均質分化作用で進化することが明らかになった。
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