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X線散乱とリバースモンテカルロによる低温・高圧下のナノ空間内分子集団の構造決定

研究課題

研究課題/領域番号 17750009
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関信州大学

研究代表者

飯山 拓  信州大学, 理学部, 助手 (30313828)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワードナノスペース / クラスター / 相転移 / X線回折 / リバースモンテカルロ / 分子混合 / カーボン多孔体 / 動径分布関数
研究概要

前年度に製作した、X線透過窓を備えた低温(20K〜)、高圧(〜500kPa)において測定可能な吸着in situ X線回折(XRD)測定セルを用いて、ナノ空間内の分子集団の構造検討を行った。前年度に行った活性炭素繊維(ACF)-窒素、ACF-水素吸着系に加え、当初の目標のひとつであるナノ空間中の固液相転移挙動についてACF-エタノール吸着系を中心として集中的に検討した。エタノールは両親媒性分子であり、疎水性表面を持つ活性炭内では、2次元平面内に制約された鎖状の水素結合ネットワークを形成すると考えられ、その構造に興味が持たれる。2種のACFを用いて室温〜20Kの温度範囲でXRD測定を行った結果、エタノール分子集団は微小な空間内では20Kまで冷却しても結晶化しないこと、はっきりとした相転移温度を示さず広い温度範囲で構造変化を生じることが明らかとなった。用いたACFの細孔径はそれぞれ0.82,1.13nmであるが、細孔径の大きい試料では150K付近で急速に構造が変化する温度領域が見られたのに対し、狭い方の試料では構造変化は温度に対し連続的であった。分子2〜3個分という領域では、わずかな空間の大きさの差異が相転移挙動に強い影響を与えることがわかった。リバースモンテカルロ法による検討から、5〜15分子程度のエタノール分子による水素結合鎖が室温ですでに形成されており、この構造が低温まで維持されることが結晶化を生じない原因であり、温度に伴う構造変化はエタノール分子の疎水基間の相互作用が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。本研究により、ナノ空間内に閉じ込められた分子集団構造の測定法、解析法の基礎が作られた。今後さらにX線測定を小角領域(2θ<5°)に拡張し、解析法を洗練させて、複数種の分子が同時にナノ空間内に存在するナノ混合系を含めた種々の系について検討を進める。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The direct determination of intermolecular structure of adsorbed phase using in situ XRD and Reverse Monte Carlo Method2006

    • 著者名/発表者名
      T.Iiyama, R.Aragaki, T.Urushibara, S.Ozeki
    • 雑誌名

      Adsorption Science & Technology 24

      ページ: 815-815

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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