研究課題/領域番号 |
17750017
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
宮島 謙 慶應大, 理工学部, 研究員 (20365456)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | クラスター / ナノ材料 / 電子状態 |
研究概要 |
平成17年度は、(1)クラスター蒸着基板表面の評価法の確立に向けた超高真空装置の構築、(2)有機金属クラスター源の改良、および(3)有機金属多層サンドイッチクラスターの磁気モーメントの研究を行った。(1)表面分析用超高真空ミューメタルチャンバーシステムの構築および10^<-10>torr台の真空度達成、電子エネルギーアナライザーと自作サンプルホルダーの動作確認、清浄Cu(111)表面の2光子光電子スペクトルの測定に成功した。表面準位と鏡像準位の共鳴とその励起光波長依存性を含めて既報と良く一致した。清浄表面へのクラスター蒸着による変化を測定する準備を固めた。現在、このシステムに接続する試料準備チャンバー・薄膜蒸着チャンバーの構築を行っている。(2)既存のクラスター源を元にして、可搬性を有した新クラスター源の設計を進めている。(3)有機金属ナノクラスターのうちで、大きな磁気モーメントの源として期待される希土類のテルビウム金属原子と環状のシクロオクタテトラエン分子(C_8H_8)が交互に重なったクラスター(Tb_n(C_8H_8)_<n+1>;n=1-5)に対して、その磁気モーメントの測定・解析を行った。多層化に伴う磁気モーメントの増大およびTb^<+2>イオン間の反強磁性的相互作用を見出した。また、以前明らかにしたバナジウム-ベンゼン多層サンドイッチクラスターの磁気偏向の振る舞いとの差異について、電子構造・金属-配位子間結合様式の違いから説明を与えた。
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