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オレフィンメタセシスを利用するフェノール誘導体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 17750082
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関千葉大学

研究代表者

吉田 和弘  千葉大学, 理学部, 助手 (60375607)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードオレフィンメタセシス / 閉環 / フェノール / グラブス触媒
研究概要

有機化学において、芳香族化合物は極めて重要な役割を持つにもかかわらず、その骨格そのものを合成する反応は極めて例が少ない。特に、フェノール化合物は、医薬品、先端材料物質、工業薬品として幅広く用いられており、これらの真に有用な合成法の開発が強く望まれている。本研究の目的は、近年注目を集めているGrubbs触媒によるオレフィンメタセシス反応を用いることによって、全く新しいタイプのフェノール化合物の合成法を開発することである。本反応が実現すれば、出発原料次第でフェノール骨格に導入する置換基の位置を自由に設計することが可能となり、多様なニーズに対応するフェノール化合物を供給することができると考えられる。
初年度は、様々な置換様式をもつトリエノールを中間体として経由し、このものを酸化することでトリエノンを合成、そしてこれらをGrubbs触媒存在下において閉環することで,目的通り多様性に富むフェノール誘導体を合成するルートの開発を行った。最終年度となる本年度は、これまでこのフェノール合成手法の合成中間体として扱っていたトリエノール化合物に着目し、このものに対して閉環オレフィンメタセシス/脱水の連続反応を行うことで、フェノール同様に重要な芳香族化合物であるベンゼン誘導体の合成手法の開発に成功した。また、トリエノールの類縁体であるトリエンアミンに対して閉環オレフィンメタセシスを行い環化体を得た後に、アミノ基部位を酸化することによって、アニリン誘導体を合成することにも成功した。本研究計画の大きな利点は、官能基耐性の範囲が極めて幅広いオレフィンメタセシス反応を芳香族化合物の合成に用いているため、保護基の導入、脱保護のステップを必要としない芳香族化合物合成手法を供給できることにある。さらに、メタセシス反応における副反応は観測されず、導入する置換基の位置を自由にコントロールし、検討を行った全ての反応において80%以上の高収率を達成することができた。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] An Efficient Route to Benzene and Phenol Derivatives via Ring-Closing Olefin Metathesis2007

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yoshida
    • 雑誌名

      Synlett (印刷中)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Ring-Closing Olefin Metathesis for the Synthesis of Benzene Derivatives2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yoshida
    • 雑誌名

      Chemistry An Asian Journal 1

      ページ: 611-611

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] A New Synthetic Approach to Phenol Derivatives : Use of Ring-Closing Olefin Metathesis2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yoshida
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society 127

      ページ: 10470-10470

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [産業財産権] フェノール化合物の製造方法2005

    • 発明者名
      吉田和弘, 今本恒雄
    • 権利者名
      千葉大学
    • 公開番号
      2006-241025
    • 出願年月日
      2005-03-01
    • 取得年月日
      2006-09-14
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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