研究課題/領域番号 |
17750087
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 学則 京都大学, 工学研究科, 助手 (80359778)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | β炭素脱離 / シクロブタノン / ロジウム / フェノール / エステル / アレンイン / 白金 / ピロリジン / 環拡大反応 / ヘルベルテノール / ニッケル / インダノン / メタラサイクル |
研究概要 |
本年度は2つのβ炭素脱離を経由する反応、1.ロジウム触媒によるアルコールおよびアミン類のシクロブタノンへの分子間付加反応、2.白金触媒によるアレンインの水和を伴う環化反応を開発した。 1.ヒドロキソ(1,5-シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー(5mol%)、(R)-H8-BINAP(20mol%)から調製した触媒存在下、3-フェニルシクロブタノンと3当量の4-tert-ブチルフェノールをp-キシレン中130℃で加熱したところ、3-フェニル酪酸4-tert-ブチルフェニルが66%収率で生成した。本反応は、(i)ロジウムアルコキシドの生成、(ii)シクロブタノンのカルボニル結合への付加によるロジウムシクロブタノラートの生成、(iii)β炭素脱離によるアルキルロジウムの生成、(iv)β水素脱離/再付加によるロジウムエノラートの生成、(v)プロトン化分解を経由して進行していることが、重水素化実験などにより明らかになった。本反応はフェノールだけでなく、ベンジルアルコールや3-フェニルプロパノールなどでも進行し、対応するエステルを良好な収率で与えた。さらに、ベンジルアミンやモルホリンなどのアミンも3-アリールシクロブタノンと反応し、3-アリールブタナミドを与えた。 2.N-(4-メチル-2,3-ペンタジエニル)-N-(3-フェニル-2-プロピニル)トシルアミンを塩化白金(II)触媒存在下、メタノール中70℃で加熱したところ、3-ベンゾイル-4-イソブテニル-1-トシルピロリジンが78%収率で生成した。生成物はカラムクロマトグラフィーにより分離可能なcis体とtrans体の52:48混合物であった。トルエン中で反応を行った場合に生成した双環性シクロブテン誘導体の生成は全く観測されなかった。本反応の機構は、(i)白金(II)により活性化されたアレンインのアルキン部位とアレン部位とのendo環化による7員環中間体の生成、(ii)非古典的カルボカチオンの1つの共鳴構造であるシクロブチルカチオンによるメタノールの捕捉、(iii)3-メチレンシクロブチル白金からのβ炭素脱離によるアルケニル白金ヒドリドの生成、(iv)還元的脱離、(v)生成したエノールエーテルの加水分解からなっていると思われる。
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