研究課題/領域番号 |
17750098
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
坂口 聡 関西大, 工学部, 講師 (50278602)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | イリジウム / 触媒 / 有機合成 / 還元的 / カップリング反応 / アルキン / アルデヒド / アミン |
研究概要 |
近年、遷移金属種を触媒に用いるアミン、アルデヒド、アルキンの三成分カップリング反応(A^3-カップリング反応)について活発に研究されている。本研究では、Ir錯体触媒存在下、第二級アミンとアルデヒドおよび末端アルキンの反応を行ったところ、アミン、アルデヒドおよびアルキンの三成分カップリング反応が、アミンからの水素移動をともなって進行することを見出した。ジn-ブチルアミンとブチルアルデヒドおよび1-オクチンを触媒量の[IrCl(cod)]_2存在下、1,4-ジオキサン溶媒中、50℃で反応させたところ、三成分カップリング生成物が合計90%を越える収率で得られた。本反応は還元過程をともなう、アミンとアルデヒドおよびアルキンの三成分カップリング反応であり、従来にない新規な反応となる。 種々の触媒について検討した結果、[IrCl(cod)]_2と同じく中性の[IrCl(coe)_2]_2や[Cp^*IrCl_2]_2、あるいはカチオン性の錯体である[Ir(cod)]^+BF_4^-などは本反応には不活性であった。また、Irと同族の金属のRh錯体である[RhCl(cod)]_2やRuCl(cod)_2を用い同様の条件下で反応を行ったが、すべて基質回収に終わった。このように本三成分カップリング反応は[IrCl(cod)]_2のみが高い触媒活性を示す特徴的な反応であることがわかった。また、イリジウム錯体触媒を用いる本A^3-カップリング反応は、いくつかの第二級アミンとアルデヒドおよびアルキンの三成分カップリング反応にも適用できることが明らかになった。
|