研究課題/領域番号 |
17750102
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福元 博基 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (70313369)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 高分子合成 / ナノ材料 / 高分子錯体 / 有機金属化学 / 有機金属錯体 |
研究概要 |
本研究では、キレート配位子の一次元高分子化および得られた高分子の金属による錯形成に基づいた機能特性の探索(化学センサー、有機EL素子など)を目指している。今年度は得られた高分子の薄膜の金属錯体化について詳しく検討を行った。一例として、昨年度に合成したビピリミジン配位子とジアルキルフルオレンの交互共重合体について述べる。この交互共重合体のクロロホルム溶液を石英板上にキャストして得られた膜のUV-visスペクトルは392 nmに吸収極大を有するが、この膜を酢酸銅のメタノール溶液に浸すことによりその吸収極大は425 nmに長波長シフトした。溶液系におけるこの高分子と銅イオンとの反応についても、同様なV-visスペクトルの吸収極大の長波長シフトが観測されたことから、高分子薄膜が銅(II)イオンを取り込んでいることを見出した。また、銅イオンが取り込まれた高分子薄膜をアンモニア水に浸すと吸収極大は390nm付近にシフトし、錯形成する前の高分子薄膜のそれとほぼ同じところであったことから、アンモニアによって銅イオンが高分子薄膜から脱離していることも明らかにした。一連の金属イオンの脱着プロセスを再度行なったところ、高分子薄膜の劣化は認められず繰り返し行なうことができかつ他の遷移金属イオンに対しても同様な挙動を示したことから、本研究で開発したキレート配位子を主鎖骨格とする一次元芳香族π共役高分子の薄膜に化学センサーとしての機能特性を見出すことができた。
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