研究課題/領域番号 |
17750123
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 敏弘 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (20361777)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | アゾベンゼン / 光応答 / メゾ多孔体 / 細孔径 / 光異性化 / 光スイッチ |
研究概要 |
シリカメゾ多孔体の持つ規則性ナノ細孔内に、アゾベンゼン(Az)分子を放射状に配置すれば、細孔径が光照射により可変化できる。これまで、この細孔径変化に伴って細孔内に導入した蛍光性分子(テトラフェニルポルフィリンなど)の物性が変化するかどうかを検討したが、いかなる条件でも変化を見出していない。そこで細孔内分子に対し光異性化により何らかの摂動を与える別の試みとして、分子サイズが光により可変となる化合物の利用を考えた。具体的にはポルフィリン(Por)環にAz基が直結した化合物であるテトラキス[x-(フェニルアゾ)フェニル]ポルフィリン(x=2または4、それぞれ2-AzP、4-AzPとする)。これらの化合物は溶液中で異性化が全く進行しないことが知られるが、この試みの中で4-AzPは規則性細孔内に担持されると異性化が進行し、2-AzPは溶液と同様に進行しないことを見出した。この担持されたAzPのUV-VISスペクトルにおけるAz基の吸収波長やPor環のソーレー帯の半値幅と担体の細孔径との関係を詳細に調べたところ、4-AzPではAz基ーシリカ表面間の多点的接触が可能であること、Az基とPor環の電子的相互作用が抑えられていることが分かった。一方、2-AzPにはそのような効果は確認されなかった。これによりAz4Pでは励起したAz基からPor環へのエネルギー移動が抑制され、異性化が可能であることが分かった。両者の物性の違いは、2-AzPが球状、4-AzPが平板状分子であるという形状の違いによるものと推察される
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