研究課題/領域番号 |
17750130
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 広島大学 (2006) 九州大学 (2005) |
研究代表者 |
速水 真也 広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (30321912)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 金属錯体液晶 / 強誘電性 / スピンクロスオーバー / 光スイッチング / サーモクロミズム / 動的電子状態 / コバルト(II)錯体 / 鉄(II)錯体 / 構造相転移 / 逆スピン転移 |
研究概要 |
本研究はナノデバイス化を視野に入れて、光応答性を有する光スイッチング分子に注目した。ここで動的電子状態(スピンクロスオーバー錯体、混合原子価錯体、磁性体、伝導体など)を有する金属錯体液晶をターゲットとして、それらの電子状態を光で制御できる物質すなわち光スイッチング分子の誘電率を光で制御すること、あるいは強誘電-常誘電の光スイッチングを可能にすることを目的として研究を行った。 光誘起強誘電体を開発するために現在まで見出してきた光スイッチング化合物をターゲット分子としてLIESST現象を誘電率でディテクトすることを考案した。その結果光によるスピン転移に伴った構造変化を電場でディテクトすることが可能であり、誘電率の光スイッチングを制御することに成功した。 さらにサーモクロミズムおよびフォトクロミズムを示す化合物に着目した。この化合物は、低温相に比べて高温相のほうがより大きなダイポールをし。この化合物はサーモクロミズムを示す温度領域で誘電率の変化が著しく大きく増大し強誘電的性質を示していることがわかった。今後これに起因してサーモクロミズムあるいはフォトクロミズムに随伴した分子デバイスの開発に期待することができる。 そして金属錯体液晶として、低スピン状態では固体状態であり、温度の上昇に伴ってスピンクロスオーバー挙動を示す金属錯体液晶を開発した。この金属錯体液晶は、高スピン状態になると液晶状態でありさらには強誘電性を発現するカイラルスメクチックC相であり、強誘電性金属錯体液晶の開発に成功した。この錯体は鉄(II)スピンクロスオーバー金属錯体液晶で、しかも強誘電性を示すことを明らかにした。
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