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新規アミノアシルtRNA合成リボザイムの創製

研究課題

研究課題/領域番号 17750151
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生体関連化学
研究機関東京大学

研究代表者

村上 裕  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (10361669)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードアミノアシルtRNA / リボザイム / 翻訳 / 非天然アミノ酸 / 試験管内進化
研究概要

非天然アミノ酸変異法は、人工的な官能基を蛋白質に部位特異的に導入する優れた方法である。この変異法にはアシルtRNAの合成が必須であり、我々はリボザイムを人工的に進化させることでアシルtRNAの合成を簡便化することを提案してきた。これまでに試験管内分子進化により創製したRNA触媒を用いて、Phe誘導体でアシル化されたtRNAの合成に成功している。本課題では、RNA触媒を進化させ、本方法をPhe誘導体以外の非天然アミノ酸に拡張することを目的とした。
RNA触媒の基質となるアミノ酸は、カルボン酸をエステル化して弱く活性化したものを用いている。これまでの研究から、RNA触媒は基質の脱離基を認識せず、側鎖の芳香環を認識するため、側鎖に芳香環を持つアミノ酸のみがRNA触媒の基質となることが分かっていた。そこで、もしRNA触媒の基質認識部位を、側鎖から脱離基に変更できれば、様々な側鎖をもつアミノ酸をtRNAに連結することが可能になると考えた。この設計指針によって、脱離基に芳香環(認識部位)をもつ新しい基質を合成した。この基質は当初の考え通り、既存のRNA触媒の基質となったが、そのアシル化効率は低かった。そこで新しい基質に対してRNA触媒を最適化するため、試験管内進化を行なった。得られたRNA触媒は進化を行なう前のものに比べ、5倍以上の活性を持っていた。このRNA触媒と、脱離基に芳香環(認識部位)をもつ基質を用いることで、これまでの基質の制限を大幅に取り払ったtRNAアシル化法が完成した(Nat.Methods 2006)。今後、本方法によりアシルtRNAの合成が簡略化され、非天然アミノ酸を用いた蛋白質の改変が容易になると考えられる。さらには、RNA触媒を遺伝暗号のリプログラミングと組み合わせ、非天然型ペプチドを調整することで、革新的な創薬技術の開発に応用できると期待される。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (7件)

  • [雑誌論文] 遺伝暗号リプログラミングによるポリエステルの翻訳合成2007

    • 著者名/発表者名
      太田淳, 村上裕, 菅裕明
    • 雑誌名

      高分子 56(4)

      ページ: 196-199

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 特殊ペプチドのコンビナトリアル翻訳合成2007

    • 著者名/発表者名
      後藤佑樹, 太田淳, 村上裕, 菅裕明
    • 雑誌名

      化学工業 58(4)

      ページ: 255-262

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] A highly flexible tRNA acylation method for non-natural polypeptide synthesis.2006

    • 著者名/発表者名
      Murakami, H., Ohta, A., Ashigai, H., Suga, H.
    • 雑誌名

      Nat.Methods 3(5)

      ページ: 357-359

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] フレキシザイム~遺伝暗号の拡張とリプログラミングへの応用2006

    • 著者名/発表者名
      村上裕, 菅裕明
    • 雑誌名

      バイオテクノロジージャーナル 6(6)

      ページ: 734-737

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] フレキシザイムを用いた遺伝暗号の拡張とリプログラミング2006

    • 著者名/発表者名
      村上裕, 菅裕明
    • 雑誌名

      蛋白核酸酵素 51(16)

      ページ: 2496-2501

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] セントラルドグマをつくりかえる2006

    • 著者名/発表者名
      村上, 裕, 菅, 裕明, 平尾, 一郎
    • 雑誌名

      バイオニクス(生命をデザインする合成生物学) 3月号

      ページ: 34-39

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Programmable ribozymes for mischarging tRNA with nonnatural amino acids and their applications to translation.2005

    • 著者名/発表者名
      Kourouklis, D., Murakami.H., Suga, H.
    • 雑誌名

      Methods 36(3)

      ページ: 239-244

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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