研究課題/領域番号 |
17750183
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
高瀬 聡子 九州工業大学, 工学部, 教務職員 (60239275)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 燃料電池 / αフタロシアニン / 酸素還元触媒 / 電気泳動法 / フタロシアニン |
研究概要 |
電気化学的に有機系酸素還元触媒をテフロン(PTFE)結着型カーボン電極に設置する方法を検討し、その設置手法と物質の性質に依存した触媒特性を評価した。ポルフィリン類であるコバルトフタロシアニン(CoPc)、フッ素置換コバルトフタロシアニン(FCoPc)を有機系酸性溶液であるトリフルオロ酢酸、ジクロロメタン混合溶液からアノード酸化を含む電気泳動(EPD)法でカーボン電極の触媒層に担持することができた。しかし、高耐久性が期待された鉄フタロシアニン(FePc)を設置することができなかった。これはトリフルオロ酢酸の配位によるイオン化したFePcの酸化析出反応よりも中心金属の電荷変化等が優先的に生じたのではないかと考えられる。また、電解重合によるメソテトラ(3-チエニル)ポルフィリナトコバルト(CoT3ThP)のPTFE結着型カーボン電極触媒層への担持にも成功した。これらの結果は、従来行なわれているNafionによる有機系触媒担持法の代替になるものとして、より触媒反応雰囲気の制御の自由度が高くすることに貢献する。これらの酸素還元特性を半電池法で行なった結果、EPD法によるCoPc触媒が最も高い酸素還元活性を示し、CoPc粉末を界面活性剤を用いて分散した電極と比較すると顕著に高い活性であった。これは、EPD法により中心金属間距離が短いα層が形成されたためであると考えられる。一方、FCoPcが低活性であったのは、フッ素の電子吸引性および嵩高さからα層が形成できなかったことが原因と考えている。この手法を用いてカーボンペーパー上にも触媒層を設置可能であり、MEAセル構造によっても評価を行った。
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