研究課題/領域番号 |
17750192
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
柳瀬 郁夫 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10334153)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / セラミックス / 二酸化炭素排出削減 |
研究概要 |
CO_2吸収物質が粉体状態では、CO_2の吸収・脱離の繰り返し回数の増大に伴って粒子が凝結し、表面積が低下してCO_2排出量が低減する。このようなCO_2吸収能の低下は典型的なCO_2吸収物質である酸化カルシウム(CaO)に関して多数報告されており、CO_2吸収能の低下の抑制がCaOに限らず、CO_2吸収物質の潜在的な課題となっている。 申請者は、CaOのこのようなCO_2吸収劣化の問題を解決する手法として、高温環境下(500℃以上)でCO_2を吸収するCaO被覆型リューサイト複合多孔体の開発を行ってきた。この複合多孔体に用いるリューサイトは低熱膨張性のアルミノシリケート化合物であり、ゾル・ゲル法によって合成された。CaOをこの多孔質構造をもつケイ酸塩化合物の低熱膨張性リューサイトフォームに被覆することで、高いCO_2吸収率と吸収・脱離回数が増加しても吸収率が低下しない材料の開発に成功した。CO_2吸収前および15回CO_2吸収・脱離後のCaO多孔質構造をSEM写真で調査したところ、CO_2吸収・脱離の繰り返し後もCaOの多孔質構造が維持されており、この構造がCO_2吸収能の低下を抑制することを見出した。さらに、エタノール沈殿法を用いて作成した高表面積CaO板状結晶の多孔質構造への被覆によって200℃付近からのCaOの吸収速度を増大させることができた。以上のように、低温から高温まで幅広い温度域でCaOを効率よく捕獲可能なCaO被覆リューサイト多孔体を創製することができた。
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