研究課題/領域番号 |
17750197
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業材料
|
研究機関 | 九州大学 (2006) 佐賀大学 (2005) |
研究代表者 |
木田 徹也 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (70363421)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | 層状化合物 / インターカレーション / ガスセンサ |
研究概要 |
本年度は以下の二つの事項について検討を行った。 I 層状化合物/アミン-無機有機ハイブリッド膜の構造制御と評価 水の存在下でアルキル鎖長が4から10のアミンと層状V_2O_5,WO_3.H_2O粉末を作用させることでゾル溶液を調製し、スピンコーティングまたはディップコーティングにより無機-有機のハイブリッド膜を調製した。このハイブリッド膜を前駆体として、加熱によってポーラスなV_2O_5、WO_3膜を調製できることを見出した。さらに、前駆体のハイブリッド膜から紫外線照射によって予めアミンを除去した後熱処理することで緻密膜を得るプロセスを確立した。このように膜のポロシティを制御することで、ガス検知膜の特性が大きく変化することがわかった。また、ゾル溶液のpHを調製し酸性にすることで、これらのハイブリッド粉末を回収する手法も見出した。このハイブリッド粉末はX線回折測定の結果、アミンと無機層が規則的に積層した構造であることを明らかにした。さらに、このハイブリッドはクロロホルム等の非極性有機溶剤に溶解させることが可能であり、有機溶媒に再溶解して基盤上にコートすることでハイブリッド膜を調製することができた。溶解量によりコーティング溶液の濃度を調整すれば、ハイブリッド膜の膜厚を制御できることがわかった。 II 層状化合物の剥離により得られたナノシートの薄膜化とガスセンサへの応用 K_4Nb_6O_<17>、KTiNbO_5、Bi_2W_2O_9、KCa_2Nb_3O_<10>、KSr_2Nb_3O_<10>を剥離することで得たナノシートゾル溶液を用いてナノシート膜を調製し、ガスセンサとしての利用を目指した。そこで緻密性の高い膜を得るために、シリカとナノシートとの複合化を検討した。シリカ表面を高分子ポリカチオンによって+に帯電させることで、一に帯電したナノシートとシリカが自己組織的に複合化することを見出した。この手法を利用してシリカーナノシート複合膜を調製するプロセスを確立した。
|