研究課題/領域番号 |
17750198
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山田 博俊 長崎大学, 工学部, 助手 (10359961)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ナノ材料 / リチウムイオン伝導体 / コンポジット固体電解質 / メゾポーラス / 銀イオン伝導体 / 積層欠陥 / 空間電荷層 / 非晶質化 / 空間電化層 |
研究概要 |
本研究ではナノメートルサイズの貫通細孔を有するメゾ多孔体にイオン導電体を充填することにより、ナノスケールでイオン導電体と絶縁体とが相互貫通したナノコンポジット固体電解質を合成し、そのイオン導電機構を詳細に調べ、超イオン導電体、特に応用面での需要が高いリチウムイオン導電体の開発を目指した。 複合化によってイオン導電率が上昇するメカニズムは、(1)界面近傍における空間電荷層に、欠陥が多く形成される、(2)界面近傍で結晶構造が乱れることにより、イオン伝導挙動が変化する、(3)相転移挙動を示すイオン導電体においては、ナノ構造化に伴い転移温度が変化し、高イオン伝導相の過冷却状態になる、などの現象が生じることがわかった。 さらにこの結果の一般性を調べるために、イオン導電体とメゾ多孔体を様々な材料を用いて、ナノ複合体を作製した。イオン導電体、絶縁体として、塩化銅(1)およびシリカを用いた系においては、単分散のシリカコロイド分散液から、溶媒を蒸発することにより、板状のシリカ多孔体を作製した。シリカの空隙に塩化銅(I)を真空中で融解含浸させることにより、塩化銅(I)/シリカ複合体を作製した。またシリカの表面をアルミナで就職することにより、多孔構造は同じで、表面の化学的性質の異なる多孔体を作製した。 またイオン導電体として、四臭化マグネシウム酸リチウムを合成した。この物質は相転移に伴い、イオン導電率が変化することが知られており、複合体におけるイオン伝導挙動の変化を調べた。純物質と比較して、複合化によりイオン導電率は低下した。また空間電荷層の影響と考えられる挙動が見られた。
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