研究課題/領域番号 |
17760005
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 実雄 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60392924)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | PLD / SiC / 低温 / InGaN / Sic |
研究概要 |
本研究では、PLD法を用いることによってIn_xGa_<1-x>N(0【less than or equal】x【less than or equal】1)混晶薄膜の成長温度を低減し、SiC基板上へ組成均一性に優れた高品質In_xGa_<1-x>N混晶薄膜のヘテロエピタキシャル成長の実現を目的としている。昨年度、原子レベルで平坦化したSiC基板を用いることにより、GaN薄膜の室温エピタキシャル成長を実現し、さらにその成長様式が典型的なlayer-by-layer成長であることを見出した。このような昨年度の成果を踏まえ、本年度では原子レベルで平坦な基板上へのIn_xGa_<1-x>N混晶薄膜の成長を行った。まず、In_<0.5>Ga_<0.5>N薄膜を様々な成長温度で作製したところ、XRD測定において、650℃ではInGaNに起因した回折ピークが観測されなかったことから、高温領域では分解反応や相分離反応が進行し、InGaN薄膜のエピタキシャル成長が困難であることがわかった。成長温度を低減し、270℃以下でInGaN薄膜成長を行ったところ、InGaN0002回折のシングルピークが観測され、単相のIn_<0.5>Ga_<0.5>N薄膜のエピタキシャル成長が実現した。これは、低温成長を行うことによってInGaN薄膜の分解反応や相分離反応が抑制されたためだと考えられる。また、高温成長では薄膜表面が荒れたものであったのに対し、低温成長したInGaN薄膜の表面は原子レベルで平坦であった。さらに、様々な組成のIn_xGa_<1-x>N混晶薄膜の低温成長を試みたところ、全組成領域においてほぼ相分離の無いIn_xGa_<1-x>N薄膜のエピタキシャル成長を実現することができた。これらの試料についてフォトルミネッセンス測定を行った結果、バンド端近傍からの発光が明瞭に観測され、光デバイスに応用可能であることが示唆された。
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