配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
摩擦圧接法は,高性能・高機能製品を作製するための有効な溶接法の一つであるが,同法は回転摩擦運動を利用して接合を行うため,高速回転に耐えられない長尺材や,大重量部分および非対称重量部を有する素材の接合には適さない。また,角棒同士のように接合面の角と角とを一致させる,すなわち主軸の回転位相を一致させて停止させることができないため,これら素材の接合にはほとんど適用されていない。そこで,これらを解決する方法としてセンタードライブ方式の摩擦圧接(以下,CDFWと記す)法の適用が考えられる。本研究では,中央片長が10mm程度となるような短片を有するCDFW装置を開発して低入熱異材接合技術を確立することを目的とした。本年度は,軟鋼角棒同士の接合を行った結果,位相制御することなく,母材部から破断する角棒摩擦圧接継手が容易に作製できること明らかにした。また,最適な肉厚および形状の中央片を用いることで初期トルク到達後の発生する摩擦トルクによって自動的に接合を完了させるという,低入熱状態で接合を完了させ,かつ健全な継手が得られる新たな接合方法の提案を行うことができた。そして,この方法が軟鋼はもとより,溶接性が悪い中炭素鋼に対しても適用できることを示した。さらに,これらにこれに関連して,異材接合を行うための基礎実験と,接合が極めて難しい薄肉円管の接合に適用するための基礎実験として,一般的な接合方式の摩擦圧接装置を用いて鋼材/アルミニウム系材料,鋼材/銅系材,チタニウム系材/銅系材料の組合せやステンレス鋼薄肉円管同士の接合を行い,いずれも母材部から破断するような良好な継手が得られる可能性を得ることができた。そして,これらの結果を踏まえ,異種材料の組み合わせに対してもCDFW法が適用できる可能性を得ることができた。また,圧接条件が論理的に決定できる可能性もシミュレーションによって得ることができた。
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