研究課題/領域番号 |
17760116
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
設計工学・機械機能要素・トライボロジー
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 真二 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40313332)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 冷媒 / 冷凍機油 / EHL油膜 / 濃度変化 / LIF法 / PIV法 / イリジウム錯体 / 微小流れ場 / ドットマトリックス |
研究概要 |
本研究はPIV法(粒子画像流速測定法)とLIF法(レーザ誘起蛍光法)を併用して、冷媒ガスが溶解した冷凍機油の潤滑下で、ヘルツ接触域近傍の流れ空間の速度分布及びEHL(弾性流体潤滑)油膜内の冷媒溶解濃度を測定し、EHL油膜内の速度場と冷媒溶解濃度分布の関係から、EHL油膜内で冷媒溶解濃度が変化する現象を解明することを目的とする。 今年度は、現有する顕微FT-IR用の冷媒雰囲気下EHL油膜観察装置を改造し、これと前年度に開発したPIV/LIFシステムを組み合わせた、冷媒雰囲気下EHL油膜内の速度・濃度分布測定装置を開発した。本装置を用いて、冷凍機油(POE)とフロン(HFC-134a)の雰囲気下で、EHL油膜内の速度分布と冷媒溶解濃度分布の同時測定を行った。従来の顕微FT-IRを用いた冷媒溶解濃度分布の測定結果と比較した結果、本測定結果の妥当性を確認できた。また、速度場と冷媒溶解濃度分布の関係について検討を行った結果、両者間には特に関係性は無いことがわかった。 次に、EHL油膜内で冷媒溶解濃度が変化する現象のメカニズムについて理論的検討を行った。EHL油膜内の冷媒溶解濃度分布は速度分布と関係性が無かったことから、以下の解析モデルを考案した。(1)摺動部でヘルツ接触圧を受けて油膜粘度が非常に高くなり、回転円筒の表面に油膜が固着する。(2)キャビテーションにより固着油膜内の冷媒溶解濃度が急激に減少する。(3)雰囲気の冷媒ガスが固着油膜内に溶解して、固着油膜内の冷媒溶解濃度が増加する。(4)接触域入口では、回転円筒の表面に固着した粘度の高い油膜が優先的に接触域内に引き込まれる。(5)円筒の回転速度が増加すると、(2)の濃度減少が(3)の濃度増加を上回り、その結果、潤滑膜内の冷媒溶解濃度が減少する。本解析モデルに基づいて、レイノルズ方程式と拡散方程式を組み合わせた冷媒溶解濃度解析及び接触域入口における2次元流れ解析を行った結果、測定結果と定性的に一致することが確かめられた。
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