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固体高分子形燃料電池内での水分凍結挙動の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 17760153
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 熱工学
研究機関北海道大学

研究代表者

田部 豊  北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80374578)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード燃料電池 / 凍結 / 結晶成長 / 可視化 / 低温起動
研究概要

氷点下での固体高分子形燃料電池の起動特性に及ぼす起動前残留水分量ならびに運転条件の影響を実験的に明らかにするとともに、電池内の凍結機構に関する考察を行った。得られた主な知見は以下の通りである。
1.セル内水分量がある程度以上ある場合には、冷却中に凍結が起り、低温起動時問が極端に短くなる。ここで、冷却中の凍結は、赤外線サーモグラフィーによる熱画像、またはセル抵抗の変化から検地することが可能である。本実験では冷却中に凍結が起こる水分量の閾値は約1mg/cm^2であった。このことより、低温起動においてはその停止条件、すなわち運転停止後のセル内の水分管理が重要であると言える。
2.低温起動から生成水凍結開始までの時間は拡散層の構造の違いによる影響を受け、起動温度-10℃程度では、凝縮水圧力及び温度が高い触媒層近傍に生成水を溜め込みやすいカーボンペーパーのほうが、生成水が拡散層側へ移動しやすいカーボンクロスに比べて生成水の凍結が遅くなる傾向があった。これは、圧力および温度が高い凝縮水が過冷却状態で保持され易いためと考えられる。一方、起動温度-20℃では、カーボンペーパーとカーボンクロスの凍結開始までの時間に及ぼす影響は小さくなった。これは、より低温であることでペーパーにおいても過冷却がほとんど起こらなくなったためと考えられる。
3.凝縮水が、MEA-GDL界面に貯留する場合には上述した理由で凍結開始が遅くなるが、凍結が生じると短時間で運転不能となるのに対して、GDL内に広く浸透する場合は、徐々に凍結層が拡大しゆっくりと電圧低下する。温度上昇領域の発達の程度に応じてこの両者の使い分けをすることが性能改善の鍵と思われる。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 氷点下起動時における固体高分子形燃料電池内凍結現象の温度分布画像計測2006

    • 著者名/発表者名
      田部 豊, 他5名
    • 雑誌名

      第43回日本伝熱シンポジウム講演論文集 Vol. II

      ページ: 367-368

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] STUDY ON FREEZING PHENOMENA IN PEM FUEL CELL BLOW FREEZING2006

    • 著者名/発表者名
      Tabe, Y., 他5名
    • 雑誌名

      Proceedings of 13th International Heat Transfer Conference 1/1(CD-ROM)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 氷点下起動時における固体高分子形燃料電池内凍結現象に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      中宮 弘満, 他5名
    • 雑誌名

      日本機械学会2005年度年次大会講演論文集 (3)

      ページ: 275-276

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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