研究課題/領域番号 |
17760262
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 仙台電波工業高等専門学校 |
研究代表者 |
林 忠之 仙台電波工業高等専門学校, 助手 (80310978)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | SQUID / 超伝導 / 顕微鏡 / プローブ / 非破壊検査 |
研究概要 |
室温大気サンプルの砿易分布測定の高空間分解能化のために、高透磁率プローブを用いたSQUID磁気顕微鏡におけるプローブの最適化検討を行った。 SQUIDの検出磁場分解能は、プローブ先端の局所的な磁束の集束率に支配される。これまでのパーマロイプローブでは、シャフト部においても磁束を集束する間題があり、検出磁場にはバックグランド磁場が重畳され、ダイナミックレンジを損ねていた。本研究において、パーマロイプローブに非磁性材料を介してパーマロイの磁気ガードを配置した新奇なプローブを提案して、有限要素法解析によりその磁束検出能力を調べた。その結果、局所的な磁場源からの磁気信号のピークは低減させず、シャフト部の磁束集束をガードにより回避してバックグランド磁場を低滅できることを確認した。 磁気ガード構造のプローブを実現するために硫酸ニッケル6水和物と硫酸鉄7水和物をメッキ浴としたパーマロイ膜の電解メッキ条件を確立した。元素組成分析によりパーマロイの組成比を再現よく得られることを確認し、プローブ先端部を露出して銅とパーマロイをシャフトにメッキすることに成功した。 プローブ評価のために、真空下冷却のSQUIDヘッドとその制御回路および2次元の走査機構と制御ソフトウェアを開発し、磁気シールド内にSQUIDヘッドを搭載した磁場測定環境を構築した。 磁場分解能を向上させるための、短ロッドプローブの製作を並行して行った,プローブ研磨装置の改良を行い、従来は7mmであったプローブの長さを2mm以下にすることに成功し、ハードディスクの磁気記録パターンの描出にSQUIDプローブ顕微鏡では初めて成功した。磁気ガード構造プローブの詳細な検証は今後の課題とした。 以上に係る研究成果は、超伝導応用国際会議(米国、平成18年8月)とプローブ顕微鏡国隊会議(日本、平成18年12月)、応用物理学会(平成19年3月)にて発表した。
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