研究課題/領域番号 |
17760330
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
菊池 弘昭 岩手大学, 工学部, 助教授 (30344617)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 磁気ヨークプローブ / 非破壊評価 / 経年劣化 / 保磁力 / 磁気特性 / 非破壊検査 |
研究概要 |
構造物の経年劣化を非破壊評価することを目的とした磁気ヨークプローブについて検討を行った。プローブを用いて計測する磁気パラメータは被測定材料の磁気パラメータそのものではなく、磁気ヨークの特性も反映したものであり、被測定材料内部では分布を持つ。本研究では、磁気特性の分布が明確になっている試料をプローブにより測定し、計測されたパラメータと被測定材料そのものの磁気パラメータ及びその特性分布との相関関係を定量的に明確にすることを目的とした。昨年度は、磁気ヨークプローブの作製及び試験片の準備を行い、特性の異なる2層、3層に重ね合わせた非常に簡単な分布をもつ試料について検討を行った。その結果、プローブを複数用意したうえでそれぞれのプローブについて加算則を算出し、その加算則に対して各層の保磁力を未知数として連立方程式として解くことにより、各層の磁気特性を分離できる可能性が示された。本年度は、実際にプローブを複数準備し、2層の異なる分布を持つ試料の特性分離の実験的検討を行った。準備したプローブはFe-Si及びフェライトをヨークとした2種類であり、寸法は同等とした。はじめに各々のプローブに対して特性を把握している1層及び2層試料の磁気特性を測定し、2層試料の保磁力に対して1,2層各々の保磁力を用いた加算則を算出した。続いて特性の未知な2層試料を各々のプローブで測定し、その結果から各層の保磁力の推定を行った。プローブの違いにより同じ1層の試料を測定した場合の保磁力の値に差を生じたことから、連立方程式の未知数は4つとなったが、2つのプローブで測定した1層試料の保磁力の間には線形関係があることが見出されたので、未知数を2つに減らすことができた。その結果、連立方程式を解いて、各層の保磁力の分離を可能とした。
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