研究課題/領域番号 |
17760399
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
藤野 毅 埼玉大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70282431)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | リター / 渓流 / CPOM / 分解 |
研究概要 |
観測は、研究実施の利便性と自然度の高さを考慮して埼玉県所沢市と入間市の境にある柳瀬川上流で行った。川幅は5〜10m程度であり、平常時の流量は0.02〜0.1m^3/s程度で、丘陵を流下する勾配がなだらかな渓流である。周囲は、主にケヤキやサクラで覆われ、常時日影となるため付着藻類はほとんど見られない。堆積特性を把握するため、瀬、淵、蛇行がある270m区間を対象に、河床形状、川幅等の地形を詳細に調査したのち、落葉分布を作成した。落葉が終了した時期を見て、瀬の礫に引っかかるリター、淵に沈むリター、蛇行する区域の内側に流れの2次流によって集積するリター、遠心によって外側に堆積するリターなど、堆積特性を物理的観点で定義し、それぞれの堆積量を見積もった。さらに、堆積に影響するファクターとして、水深、流速、礫の数、礫間距離など、物理パラメータで整理した結果、水深がもっとも堆積量に影響を及ぼすことを明らかにした。 次に、リターの分解の過程を、リターバッグを用いた実験で明らかにした。実験では、サクラとコナラを用いて、瀬、淵、岸などでの分解の速度を求めた。分解速度は淵よりも瀬の方で速く、この理由として、分解に大きく関与するベントスの役割を指摘した。また、実験上の注意点として、ある程度のメッシュサイズのリターバッグを用いると、ベントスの幼生が進入、リターバッグ内でサンプルを餌としながら成長、メッシュサイズより大きくなってリターバッグから出られなくなり、サンプルを食べつくすなど、これまで用いられてきたリターバッグ法の問題点も指摘した。
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