研究課題/領域番号 |
17760402
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
平林 由希子 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助手 (60377588)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | アジアモンスーン地域 / 陸面モデル / 温暖化実験 / 洪水 / アジアモンスーン |
研究概要 |
地球上の全陸面を対象とした数値モデルMATSIROによる過去100年の長期オンライン実験、MATSIROモデルが組み込まれておりIPCC第4次レポートにも参加しているCCSR/NIES/FRCGC大循環モデル(MIROC)による過去100年・将来100年の計200年の高解像度温暖化実験、気象庁/気象研究所の結合モデルによる20kmメッシュ超高解像度温暖化実験、気象庁予報モデルハインドキャスト(季節予報の再現)実験、アジアモンスーン地域で収集・整備した水文気象データならびに現地洪水災害データを統合し、アジアモンスーン地域における現在ならびに将来の水文環境を地図の形で示した。 本研究では水文環境の中でも特に洪水災害への脆弱性について着目し、メコン河流域などインドシナ半島を対象に1)日本における2つの温暖化実験の双方を用いて温暖化に伴う降水の増減とそれに伴う河川流量の増減の展望と、2)気象庁予報モデルによる洪水季節予測の可能性について示した。前者に関しては、メコン河流域ではA1Bシナリオによる21世紀実験において年平均降水量の増加は流域全体で4.2%であったのに対し、現在の気候で定義した「洪水」は増加傾向であり、「渇水」はむしろ減少傾向であることが判明した。後者では特にメコン河の下流域において、洪水発生時の強い降水量がよく再現できていること、洪水による被害(死傷人数など)が大きい洪水イベントであるほど、その洪水をもたらした降水の再現性がよかったことなどが示された一方でメコン上流域では7月から8月、メコン中・下流域のインドシナ半島東側で9月から10月にかんけては洪水の再現スコアが上流域で悪くなるなどの知見を得ることができた。
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