研究課題/領域番号 |
17760414
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工水理学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
長尾 正之 独立行政法人産業技術総合研究所, 企画本部, 企画主幹 (70251626)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 微細構造 / 乱流 / 鉛直混合強度 / 植物プランクトン / 内湾 / 成層 / 沿岸 |
研究概要 |
平成17年9月15日に沖縄県八重山諸島石垣島沖合において収集した、流速が50cm/sを超える強い沿岸流の影響下で、漂流ブイに沿って30分ごとに3時間、水深100m以浅で繰り返し収集した海洋鉛直微細構造データの解析を行った。鉛直微細構造から求められたエネルギー逸散率の時系列と水温鉛直分布の変化、ならびに八重山諸島の風向風速の対応関係から、風による混合を受けて日混合層が厚みを増し、かつ日射による加熱をうけて日混合層の水温が上昇するという現象が得られた。また、得られたエネルギー逸散率の値は瀬戸内海でこれまで収集した値よりも1桁以上小さかった。これらの結果は、強い沿岸流の表層でも主たる日混合層の拡大は風によることを示しており、貴重な研究成果であると考えられたので、水工学論文集で発表した。今後は、表層混合層に与えられた熱エネルギー、風による混合エネルギー、強い表層流の鉛直シアが与える乱れエネルギーの大きさを比較し、より定量的な考察を進める予定である。なお、平成18年7月4日と5日に、平成17年度観測時よりも陸岸の影響をより受けにくい沖合の観測点などで日混合層中の海洋鉛直微細構造データを繰り返し取得し、成層強度と風向きが異なる新しいデータセットを得たので、前年度データと共に解析を進めている.広島湾、三重県英虞湾、沖縄県石垣島で収集した水平流速の鉛直シア、水温、塩分およびクロロフィル蛍光強度のデータを解析し、瀬戸内海や内湾から外洋的な八重山諸島沖までの幅広い環境下における鉛直混合強度などの微細構造に関して現在解析を進めているところである。
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