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微小繊維と短繊維を混合したハイブリッド・ファイバー・コンクリートの拘束変形特性

研究課題

研究課題/領域番号 17760448
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 建築構造・材料
研究機関宇都宮大学

研究代表者

中村 成春  宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50282380)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードハイブリッド・ファイバー・コンクリート / 拘束変形 / PVA繊維 / 乾燥収縮 / 引張特性 / シアラグモデル / 複合則 / 収縮ひび割れ / シアラグ理論 / 自己充填
研究概要

微細ひび割れ発生を積極的に抑制することで,破壊局所化を抑え込み,巨視ひび割れ発生を制御させることを考え,収縮ひび割れ抵抗性の向上のために,微細ひび割れ抑制を長さ10mm未満の微小繊維で,巨視ひび割れ抑制をそれ以上の長さの短繊維で対応させる高性能ハイブリッド・ファイバー・コンクリート(HFC)の開発コンセプトの着想を得た。
本研究は,PVA微小繊維とPVA短繊維を使用したHFCについて,拘束時の拘束応力発生源となる収縮変形挙動に対するハイブリッド・ファイバー補強効果を,粗骨材の混合有無に対する影響も考慮し,理論及び擬似完全拘束実験から検討し,HFCの収縮ひび割れ抵抗性の向上メカニズムを考察し,新たに有用な材料設計手法を提案した。
その結果,次のことを示すことができた。
(1)モルタルをマトリクスとしたハイブリッド・ファイバー補強効果を,モルタルのクリープを考慮した有効弾性率発現に基づき,繊維寸法と余剰モルタルとシアラグと2相並列・直列の混合モデルによる円柱体単位セルで定量化できた。
(2)ハイブリッド・ファイバー補強による単位セルの収縮力学挙動は,構成材体積率に基づき3相直列モデルで定量化でき,モルタルベースのHFCmに粗骨材を混合したHFCcについても,2相直列モデルで定量化でき,HFCの若材齢からの完全拘束収縮挙動の定量評価方法を提案できた。
(3)提案手法によるHFCの拘束収縮挙動のパラメトリック解析結果から,繊維ヤング率のみ変えると,拘束応力よりも収縮歪が大きく変化し,モルタルヤング率のみ変えると,収縮歪よりも拘束応力が大きく変化していることが明らかになった。これらのことは,タイル等の建築仕上材への左官材料にHFC利用を考えると,仕上材の浮き剥落しないように,HFC中の繊維ヤング率をパラメータとして,収縮歪を制御する材料設計が有用であり,また,構造躯体の収縮ひび割れ抑制には,HFC中のマトリクスのヤング率をパラメータとして,拘束応力を制御する材料設計が有用であることが把握できた。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (11件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 若材齢コンクリートの拘束収縮におけるハイブリッド・ファイバー補強の影響2007

    • 著者名/発表者名
      中村成春
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会,コンクリート工学年次論文報告集 Vol.29,No.1(掲載決定)(印刷中)

    • NAID

      40016250528

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 拘束収縮下におけるハイブリッド・ファイバー・コンクリートの若材齢引張力学特性2007

    • 著者名/発表者名
      小島一樹, 中村成春
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会,コンクリート工学年次論文報告集 Vol.29,No.1(掲載決定)(印刷中)

    • NAID

      110009696833

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ハイプリッド・ファイバー・コンクリートの拘束収縮ひび割れに及ぼす乾燥の影響2006

    • 著者名/発表者名
      中村成春
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会,コンクリート工学年次論文報告集 Vol. 28,No. 1

      ページ: 383-388

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 多様な組合わせのPVA繊維を使用したハイブリッド・ファイバー・コンクリートの曲げ破壊時の破壊進行領域に関する一考察2006

    • 著者名/発表者名
      中村成春
    • 雑誌名

      日本建築学会,2006年度大会(関東)学術講演梗概集(材料施工) Vol.A-1

      ページ: 291-292

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] PVA繊維を使用したハイブリッド・ファイバー・コンクリートの拘束収縮変形特性-完全拘束実験と収縮変形力学モデル化の検討-2006

    • 著者名/発表者名
      小島一樹, 中村成春, 野俣善則, 佐藤 豊, 金子和人
    • 雑誌名

      日本建築学会,2006年度大会(関東)学術講演梗概集(材料施工) Vol.A-1

      ページ: 311-312

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] コンクリートの収縮・拘束・ひび割れの定量技術に関するレビユー2006

    • 著者名/発表者名
      中村成春
    • 雑誌名

      日本建築学会,建築雑誌 Vol.121,No.1548

      ページ: 69-70

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ハイブリッド・ファイバー・コンクリートの拘束収縮ひび割れ特性2005

    • 著者名/発表者名
      中村成春, 桝田佳寛
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会, コンクリート工学年次論文報告集 Vol.27, No.1

      ページ: 319-324

    • NAID

      110009695552

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 拘束収縮下の破壊進行領域の形成に基づく引張力学特性に関する一考察2005

    • 著者名/発表者名
      中村成春
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会, マスコンクリートのひび割れ制御方法とその効果に関するシンポジウム論文集および委員会中間報告書

      ページ: 21-26

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] コンクリートのマルチスケール・モデリング2005

    • 著者名/発表者名
      中村成春, その他
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学協会, コンクリート工学 Vol.43, No.3

      ページ: 64-69

    • NAID

      10013816873

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] PVA繊維を使用したハイブリッド・ファイバー・コンクリートの拘束収縮ひび割れ特性 その1繊維補強効果と拘束変形特性2005

    • 著者名/発表者名
      アリシャリフ シェイダ, 中村成春, 桝田佳寛, 小西敏正, 中野麻子
    • 雑誌名

      日本建築学会, 2005年度大会(近畿)学術講演梗概集(材料施工) Vol.A-1

      ページ: 61-62

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] PVA繊維を使用したハイブリッド・ファイバー・コンクリートの拘束収縮ひび割れ特性 その2繊維補強効果とひび割れ特性2005

    • 著者名/発表者名
      中野麻子, 中村成春, 桝田佳寛, 小西敏正, アリシャリフ シェイダ
    • 雑誌名

      日本建築学会, 2005年度大会(近畿)学術講演梗概集(材料施工) Vol.A-1

      ページ: 63-64

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] マスコンクリートのひび割れ制御に関する研究委員会報告書2006

    • 著者名/発表者名
      日本コンクリート工学協会マスコンクリートひび割れ制御に関する研究委員会
    • 総ページ数
      397
    • 出版者
      日本コンクリート工学協会
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計・施工指針(案)・同解説2006

    • 著者名/発表者名
      日本建築学会編
    • 総ページ数
      253
    • 出版者
      丸善
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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