平成17-18年度では、高さ方向へ展開した住空間に関する規模データを収集し、代表的に事例については、詳細なデータを得ることを目的とした文献調査および実地調査をおこなった。併せて、高さ方向へ展開した住空間での空間分節手法に関する模型実験をおこなった。 ■文献調査1 新建築・住宅特集(1998年1月〜12月)に掲載されている事例(688事例)について、それぞれの住空間(リビングや寝室、浴室など)ごとに床面積、天井高、容積、開口部などのデータを収集し、そのデータをグラフ化し、それぞれの住空間と床面積、天井高、容積、開口部などとの関連性を検討した(平成18年度日本建築学会大会で口頭発表)。 ■文献調査2 住宅やインテリアに関する専門雑誌(10冊)に掲載されている事例(261事例)について、それぞれの住空間(リビングや寝室など)ごとに家具配置のデータを収集し、そのデータを類型化し、家具などを使った空間分節手法の傾向を検討した。 ■実地調査 高さ方両へ展開した住空間をもつ住宅(8事例)に対して、居住者に対して(可能な場合は設計者も含め)の住空間の使い万や家具配置の決定要因や空間分節に関する意識をインタビュー形式で実施した。さらに、了解を得られた場合には、住空間の使い方や家具配置の実測をおこなった。 ■模型実験 高さ方向へ展開した住空間を想定した模型を制作し、その住空間に適当な家具の高さを選定する模型実験を実施した(被験者20名)。住空間の天井高と家具の高さとの関連性が明らかになり、その中でも人の身長との関わりが重要な要因であることも明らかになった(平成19年度日本インテリア学会大会で口頭発表予定)。
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