研究課題/領域番号 |
17760529
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
垂水 竜一 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (30362643)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 超音波 / 格子の非線形性 / 超高圧 / 共振 / グリューナイゼン定数 / 剛性率の圧力依存性 / 電磁超音波共鳴 / 横波 / 音響インピーダンス / 相転移 |
研究概要 |
本研究では、電磁超音波共鳴法を応用し、1万気圧近傍の超高圧環境下における金属材料・圧電体材料の剛性率計測手法を新たに開発することを目的とする。昨年度は、高圧用電磁超音波センサーの開発、最大到達圧力約1万気圧のピストンシリンダー型高圧発生装置を開発するとともに、Al多結晶、α-Mn多結晶、およびSiO_2圧電体単結晶を試料として採用し、それぞれに対する高圧計測を実施した。実験の結果、α-MnおよびSiO_2圧電体単結晶に関しては到達圧力約0.2万気圧まで、またAl多結晶に関しては到達圧力約0.6万気圧まで良好な共鳴スペクトルを得ることに成功した。Al多結晶試料の到達圧力は、共鳴計測において過去に報告例の無い最大のものである。得られた共鳴スペクトルはガウス関数でフィッティングし、その中心軸を共鳴周波数として決定した。共鳴周波数、横波の音速、および剛性率はいずれも圧力の増加とともに線形的に増加する傾向が認められた。Al多結晶に対する計測結果を準調和近似理論をもとに解析した結果、格子の非線形性を示すグリューナイゼンパラメータγは、γ=2.683となった。この結果は、これまでに報告されているAlの高次弾性定数から計算される値と定量的にほぼ一致することから、本研究で開発した手法は十分に信頼性の高いものであると結論される。本年度は、これまでに得られた結果を学術論文として取りまとめた。なお、関連論文は現在投稿中である。今後は、この計測手法を用いて、各種金属材料単結晶、および圧電体単結晶材料の計測を行っていく予定である。
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