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多孔性無機材料による気体分離膜設計のための分子動力学膜シミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17760601
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 化工物性・移動操作・単位操作
研究機関広島大学

研究代表者

吉岡 朋久  広島大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50284162)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード多孔性シリカ膜 / ガス透過機構 / 分子動力学法 / ガス分離 / アモルファス構造 / サブナノ細孔
研究概要

本年度は,アモルファスシリカ膜における気体透過現象を分子動力学シミュレーションにより再現することを目的として,気体透過特性におよぼす膜構成原子の動特性と膜細孔径分布の影響に着目して,以下のとおり研究を実施した.
1.シリカポリマーネットワーク膜モデルの妥当性評価とポテンシャルパラメータの最適化
分子の膜透過という動特性が分子シミュレーションで再現できているかが重要であり,これは,膜を構成する分子のポテンシャル関数およびポテンシャルパラメータをどのように設定するかに大きく左右される.アモルファスシリカ構造を規定する3体ポテンシャルパラメータの値を変化させて動径分布関数およびシリカ膜を構成する酸素原子の平均二乗変位を計算した結果,原子の平衡位置,すなわちアモルファス構造を維持したままでシリカネットワークの動きを制御することが可能であることがわかった.また気体透過速度の温度依存性より得られる活性化エネルギーは膜構成原子の動きを抑制した場合に大きくなった.
2.多元的細孔膜モデルの構築と膜透過シミュレータとしての妥当性評価
シリカネットワーク相の細孔径分布は原子密度に依存し,密度の増加にともなって平均細孔径は減少したが,密度1.8g/ml以上においては粒界的な細孔は消失し,He透過速度の温度依存性はその密度を境としてKnudsen的な透過から活性化的な傾向へと変化した.1.8g/mlの膜モデルでは実在CO_2分離膜における透過速度と近い結果が得られたが,H_2分離膜に比べて活性化エネルギーは小さかったことから,H_2分離膜のシリカネットワーク相はより高密度であると考えられる.粒子間細孔モデルを用いたCO_2透過シミュレーション結果と密度1.8g/ml膜モデルにおけるHe透過速度の結果を組み合わせて実在CO_2分離膜における気体透過速度データにフィッティングしたところ,およそ18nm四方に1個の割合で粒子間細孔が存在することが示唆され,これは,実在シリカ膜作製時に使用したコロイド粒子サイズを考慮すると妥当な結果であった.

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] A molecular dynamics simulation of pressure-driven gas permeation in a micropore potential field on silica membranes2007

    • 著者名/発表者名
      Tomohisa Yoshioka
    • 雑誌名

      Journal of Membrane Science 293・1+2

      ページ: 81-93

    • NAID

      120000875249

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 分子シミュレーションによる微細孔無機膜における気体透過・分離機構の解明2007

    • 著者名/発表者名
      吉岡 朋久
    • 雑誌名

      膜 MEMBRANE 32・2

      ページ: 71-79

    • NAID

      10018865742

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 分子動力学シミュレーションを用いた多孔性シリカ膜における凝縮性/非凝縮性混合気体透過特性の検討2006

    • 著者名/発表者名
      吉岡 朋久
    • 雑誌名

      化学工学論文集 32・1

      ページ: 11-17

    • NAID

      130000018580

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 超微細孔子を有する無機膜における気体透過特性-アモルファスシリカを用いた実験的検討と非平衡分子動力学法による計算機シミュレーション-2005

    • 著者名/発表者名
      吉岡 朋久
    • 雑誌名

      膜 MEMBRANE 30・4

      ページ: 210-218

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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