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中温度作動燃料電池用の電極開発と電極反応特性

研究課題

研究課題/領域番号 17760618
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 触媒・資源化学プロセス
研究機関工学院大学

研究代表者

大友 順一郎  工学院大学, 工学部, 助教授 (90322065)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワードプロトン伝導体 / リン酸二水素セシウム / メソ多孔質シリカ / 直接アルコール形燃料電池 / メタノール / エタノール / 中温作動 / 硫酸水素セシウム / 燃料電池
研究概要

中温域(150-300℃)で作動する新規固体電解質形燃料電池の開発を目指し、酸素酸塩の一種のプロトン伝導性電解質であるリン酸二水素セシウム(CsH2PO4:以下CDPと略記する)による電解質膜の開発と中温域における電極表面反応の特性について検討を行ってきた。今年度の検討では、CDP/シリカ複合体のプロトン伝導特性の検討およびアルコール燃料によるアノード電極特性について検討を行った。
(1)<シリカマトリクス中のプロトン伝導性酸素酸塩の相転移挙動と電気伝導率の相関>
CDPとメソ多孔質シリカとの複合化がプロトン導電率に顕著な影響を与える現象について検討を行った。導電率測定の結果から、CDP/SiO2複合電解質においては、メソ多孔質シリカの添加によって昇・降温に対する導電率の温度依存性が著しいヒステリシス現象を示すことが明らかとなった。すなわち、シリカマトリクス中では、CDPの高プロトン伝導相(立方晶)が転移温度以下においても安定に保持される過冷却現象が観測された。導電率測定、熱分析およびラマン分光測定を通じて、この現象はCDP/SiO2界面での応力によって構造相転移の際に高いエネルギー障壁がもたらされたために生じたと推定された。従って、CDP/SiO2複合体は、歪みエネルギーによってそのプロトン伝導特性が支配されるきわめてユニークな系であることが示された。
(2)<CDPを電解質に用いた中温域におけるアルコール類の電極反応評価>
燃料多様化の観点から中温域(250℃)でのアルコール類の電極酸化反応の評価を行った。CDP電解質を用いたMEAにおけるメタノールとエタノールの電極反応特性について検討を行った。メタノール、エタノール共に低電位領域(0.14V(R肥)近傍)で酸化電流が観測された。また、0.8V以下の電位変化に対するメタノールとエタノールの酸化電流密度に顕著な差は観測されなかった。活性化エネルギーおよび生成物分析の結果から、メタノールの場合は、改質反応によって生成した水素による反応が主であり、一方、エタノールの場合は、熱分解・脱水素反応によって生成した水素による反応が支配的である。以上のように、中温域特有の反応過程が観測され、中温域における直接アルコール形燃料電池への展開が期待できる。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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