研究課題/領域番号 |
17760623
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩崎 雄吾 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助教授 (50273214)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酵素 / 分子進化工学 / リパーゼ / 質量分析 / 酵素反応 / スクリーニング |
研究概要 |
本研究では、飛行時間型二次イオン質量分析計(TOF-SIMS)による質量分析イメージングを利用して酵素のハイスループットスクリーニング法の開発を目的としている。 前年度に引き続き、Candida antarctica由来リパーゼB(CALB)をモデル酵素として、マイクロチャンバー上でパラニトロフェニルパルミテートの加水分解反応を行い、その後TOF-SIMSによる検出・イメージングを試みた。 CALBをシリカゲルビーズに吸着し、固定化酵素を調製した。表面が平らなシリコンウエーハー上に基質であるパラニトロフェニルパルミテートを含有するアガロースフィルムを作成し、その表面に固定化リパーゼを散布し、37度で放置して酵素反応を行った後、TOF-SIMSを用いて反応生成物であるパラニトロフェノールおよびパルミチン酸の検出を行った。TOF-SIMSの性質上、固定化酵素粒子が存在する部分からは固定化酵素そのものによる物理的な障害によりスパッタリングが起こらず、シグナルが検出できなかった。 そこで、固定化酵素を磁性シリカゲルビーズを用いて再度調製し、これを磁石を用いて基質マトリックスの最表層部に包埋させる技術を開発した。この技術を利用して、再度リパーゼの検出を行ったところ、非常にクリアに酵素活性を検出することに成功し、TOF-SIMSによる酵素の検出が可能であることを実証することが出来た。 今後は、TOF-SIMS上のイメージと顕微鏡観察におけるイメージの位置を合わせる方法を解決し、TOF-SIMSにより活性が確認されたリパーゼを、顕微鏡下マイクロマニピュレーションにより回収する方法試みる予定である。この方法が完成すれば酵素の分子進化工学におけるスクリーニングのための非常に強力なツールとなることが期待される。
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