研究課題/領域番号 |
17760662
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リサイクル工学
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
浅野 憲哉 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助手 (90311026)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | バイオマス / 食品加工残渣 / 水素発酵 / 回分実験 / エコ燃料 / バイオマスエネルギー / 揮発性脂肪酸 / 未利用資源 / 廃棄物利用 |
研究概要 |
わが国では2002年よりバイオマスニッポン総合戦略が閣議決定されるなど、化石燃料に頼らないエネルギー生産に切り替えていく試みが年々強化されている。しかし、農林水産省の調査によると、食品廃棄物などが毎年数千万トン程度も発生しているにも関わらず、うち3割程度が家畜の飼料やたい肥としての土壌還元に利用されているにとどまる。 一方、水素エネルギーは燃料電池などの発電源として注目を浴びているが、カーボンフリーな水素を生成する方法に嫌気性細菌を用いた水素発酵がある。本研究では、長野県のリンゴ果汁工場から加工残査として発生するリンゴ圧搾かすを水素発酵の基質とし、地域で発生するバイオマスの利用が可能であるかを調べた。 回分実験のサンプルには、リンゴ圧搾かすを固形物濃度20000mg/L程度に希釈した濁液およびミキサーで破砕した上澄みを用いた。各々40mLを容積120mLバイアル瓶に入れ,種汚泥40mLとpH調整剤を加え、37℃に保ちながら震とう培養した。 実験開始から4日目以降、両試験区より水素ガスが発生し、9日目の時点でバイアルあたり各々およそ70mLと63mLの水素が発生した。沈殿しないCOD量に対する水素ガス収率は、破砕しないもので12%程度、破砕したもので5%程度である。投与したCOD総量は破砕したものも破砕していないものも同量であることを考えると、リンゴ圧搾かすに含まれる水素資化性の基質は破砕しなくても充分解けやすいことがわかる。これより、リンゴ加工残渣は水素発酵の基質として利用できることが期待できる。
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