研究課題/領域番号 |
17760684
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
小嶋 崇夫 大阪府立大学, 産学官連携機構, 助手 (70360047)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 放射線 / パルスラジオリシス / 芳香族化合物 / 微粒子 / 短寿命中間活性種 |
研究概要 |
初年度の実験で明らかにした微粒子添加によるフェノール類の分解機構を環境への負荷が大きい含ハロゲン芳香族化合物に対象を拡大してパルスラジオリシスおよび放射線分解生成物分析により検討し、微粒子添加の有効性を確認した。 これらの実験においては、微粒子の種類、粒径、ゼータ電位、溶液のpH、フェノール類の濃度や放射線照射条件をパラメータとして変化させ、反応に影響を与える要因を調べた。また、予め10kGy〜1MGyの大線量の500keV電子線およびコバルト60からのガンマ線を照射した微粒子を用いて、微粒子の物性変化が反応機構に与える影響についても評価した。 予め500keV電子線またはガンマ線を照射した製法の異なる4種類のTiO_2微粒子を懸濁させたフェノール類水溶液にガンマ線を照射し、照射後のフェノール類の分解・除去特性について検討した。その結果、気相合成法で作製されたTiO_2微粒子を懸濁させた水溶液では500keV電子線の照射量の増加に伴いフェノール類の分解・除去量が減少したが、湿式法で作製されたTiO_2微粒子を懸濁させた水溶液では電子線の照射量の増加に伴いフェノール類の分解・除去量に増加が見られた。これはゼータ電位測定によって得られた電子線照射によるTiO_2微粒子の帯電特性の変化と同様の傾向を示したため、フェノール類の分解・除去効率にTiO_2微粒子の水溶液中での分散性が影響を与えたと考えられる。 本研究で得られた成果は、パルスラジオリシスによるフェノール類由来の短寿命中間活性種の挙動に関しては日本原子力学会2006年秋の大会、予め電子線・ガンマ線を照射した微粒子添加によるフェノール類除去に関しては日本原子力学会2007年春の年会において発表した。
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