研究課題/領域番号 |
17770018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
和田 哲 北海道大学, 大学院水産科学研究院, 助教授 (40325402)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 生態学 / 生活史 / 甲殻類 / 資源配分 / 繁殖生態 / 脱皮 / ヤドカリ |
研究概要 |
ホンヤドカリ属における成長と繁殖の資源配分パターンと環境条件の影響を明らかにするために、函館湾に生息するホンヤドカリ、イクビホンヤドカリ、ケアシホンヤドカリ、ヨモギホンヤドカリのガードペアを採集後、産卵まで飼育して、産卵間隔、産卵数、交尾直前脱皮の有無、メスサイズ、貝殻サイズの関係を調べた。その結果、1回産卵/年であるヨモギホンヤドカリのメスは、全て脱皮したが、複数回産卵/年の他種個体群のメスで、産卵間隔の長い個体のほうが高頻度で脱皮する傾向が得られた。いっぽう、産卵数やメスサイズ、貝殻サイズの影響は、種間で異なっていた。またホンヤドカリでは、脱皮頻度と産卵間隔の時間変動が大きく、本種の成長と繁殖における資源配分が水温や餌条件などの環境条件によって大きく左右されることが示唆された。なお、今年度は飼育実験によって、これらの環境条件の影響を検証する予定だったが、飼育環境に不備があり、多くの飼育個体が死亡したために、検証を行うことができなかった。 また、函館湾のヨモギホンヤドカリを対象種として、野外で採集された個体を3日間飼育して、脱皮個体数と脱皮あたり成長量を測定して、成長フェノロジーを調査した。その結果、ヨモギホンヤドカリでは、夏季に脱皮頻度が大きく低下する傾向が得られた。この傾向は、夏季に脱皮頻度が高い同属他種とは大きく異なっているため、本種と他種における成長と繁殖の資源配分の違いにも大きく関与する可能性が示唆された。
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