研究課題/領域番号 |
17770023
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
丑丸 敦史 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70399327)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 花角度 / 花方位 / 植物 / 受粉効率 / 進化 / ツユクサ / 送受粉効率 |
研究概要 |
これまでの斜面地における適応的な花方位の研究の発展として、平地環境において花序を持つ植物が個々の花をどのように向ける事が適応的研究を行った。具体的には花を一方方向のみに向けた人工花序とそれぞれの花が60°ずつずれた方向に向れ360°へ向けた人工花序とで、訪花者(クロマルハナバチ)の訪花行動への影響を調べた。また実際に、螺旋状花序(捩れ方に個体へにが存在する)をつけるネジバナを対象に、花序の花の配置がどのように送粉成功へ影響を与えているのか調査を行った。結果、平地環境では一方向花序では、その方向に対するアトラクション効果が高くなるが、多方向へのアトラクションが減少するため、多方向花序にくらべ訪花頻度が減少することが明らかになった。ネジナバを用いた野外調査からは、やはり花を一方向へ向けた花序では、花粉の持ち出しが減少した。また、花間の角度が大きくなりすぎた花序でも花粉の持ち出しが減少している事を発見した。ここから花を様々な角度に向けると花が複数まとまることによるディスプレイサイズ増加の効果を打ち消してしまう事も明らかになった。 以上の研究結果は、花序における個々の花の配置は、アトラクションの影響する範囲やディスプレイサイズ、その結果、繁殖成功に大きく影響をあたえる形質である事が明らかになった。このことは、これまでの花序によるアトラクション効果の研究に新しい視点を加える事のできる結果である。
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