研究課題/領域番号 |
17770030
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
笠原 賢洋 立命館大学, 理工学部, 助教授 (70361748)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ブラシノステロイド / コケ植物 / ヒメツリガネゴケ / DET2 |
研究概要 |
コケ植物におけるブラシノステロイドの働きを調べるために、ブラシノステロイド生合成に必須な酵素であるシロイヌナズナのDET2と高い相同性を示すアミノ酸配列をコードする遺伝子(PpDET2)をヒメツリガネゴケより単離し、相同組換えによって遺伝子破壊株を昨年度までに作製した。 本年度は、ブラシノステロイド合成の阻害剤であるスピロノラクトンを加えた培地でヒメツリガネゴケを生育させると、原糸体の分枝が抑制されること、茎様体の形成が阻害されるという結果を得た。PpDET2破壊株で同様の表現型が観察されるか調べたが、PpDET2破壊株と野生株との間に表現型の違いを見い出すことはできなかった。ヒメツリガネゴケゲノム中に、今回破壊したPpDBT2と相同性を示す遺伝子が存在することが確認できたので、これがPpDET2と重複して働いている可能性が考えられた。今後は二重破壊株を作製し、スピロノラクトンの添加で見られた表現型と同様な表現型が現れるかを確かめたい。 一方、PpDET2をシロイヌナズナdet2変異株へ導入したところ、det2変異によって矮性になった表現型を正常に回復することができた。つまり、PpDET2がシロイヌナズナDET2と同様の酵素活性を持つと考えられる。この結果は、ヒメツリガネゴケにもブラシノステロイドの生合成系が存在することを示唆しており、被子植物と同様に、コケ植物においてもブラシノステロイドが成長調節物質として機能していることを示唆している。
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