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東アジア亜熱帯島嶼域におけるヤモリ属の分化・分散史の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17770070
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生物多様性・分類
研究機関京都大学

研究代表者

戸田 守  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40378534)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード分類学 / 動物 / 系統地理 / 琉球列島 / 爬虫類 / 種分化
研究概要

琉球・台湾地域のヤモリ属のサンプルについてmtDNAの部分配列を決定し,系統地理解析を行った.その結果,この地域のヤモリ属は,1)オキナワヤモリ・アマミヤモリ(以下,種名の「ヤモリ」は省略)の系統と,2)それ以外の系統とに大別され,後者の中にはさらに,2-1)ヤク・タカラ系統,2-2)台湾東北部の未記載種の系統,2-3)ミナミの系統の3つが認識された.このうち1と2,あるいは2-3と2-1,2-3は分布範囲が大きく重複する.さらに,2-3のなかには少なくとも3つの亜系統が認識され,それらも互いに分布域が広く重複していた.一方,一地域に異なる亜系統が混在するケースは見出せなかった.これらの結果から,ヤモリ属は東アジア島嶼域において少なくとも5度に渡って分化と分散を繰り返し,そのなかで同種内の亜系統や異種の間で2次的接触が頻繁に起こってきたと推定された.2次的接触に対する当該集団の反応について,アロザイム法の結果もあわせて解釈すると,a)集団の共存が果たされたケース,b)競争排除が起こったケース,c)集団が融合し,mtDNAだけが浸透したケースが想定され,それぞれの例として,a)沖縄諸島におけるオキナワとミナミ,大隅諸島におけるヤクとミナミ,b)奄美諸島の一部におけるアマミとミナミ,トカラ諸島におけるアマミとタカラ,沖永良部島におけるミナミ内の2つの亜系統,c)台湾や南琉球,トカラ諸島北部の一部の島嶼におけるミナミの亜系統,などが挙げられる.
また,前年度に詳しい分布調査を実施した屋久島のミナミについては,異なるmtDNA亜系統に属する2集団が認められ,この種が独立に2度,同島に侵入した可能性が示唆された.今のところ,これらの亜系統間の接触は認められないが,ミナミとヤクの間では交雑が進行しており,現在進行中の2次的接触の例として,今後の集団の動向に興味が持たれる.

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Description of two new species of the genus Gekko (Squamata: Gekkonidae) from the Tokara and Amami Island Groups in the Ryukyu Archipelago, Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Mamoru Toda, Shouichi Sengoku, Tsutomu Hikida, and Hidetoshi Ota
    • 雑誌名

      Copeia 2008

      ページ: 452-465

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 中琉球のGekko属ヤモリの体サイズ変異:種間競争の影響の可能性2007

    • 著者名/発表者名
      戸田 守
    • 学会等名
      日本爬虫両棲類学会
    • 発表場所
      琉球大学(沖縄)
    • 年月日
      2007-11-18
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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