研究課題/領域番号 |
17770108
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
元島 史尋 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (70372464)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 分子シャペロン / フォールディング / GroEL / GroES |
研究概要 |
分子シャペロンGroELは変性蛋白質を結合し、続いてATPとGroESが結合することで変性蛋白質をGroEL/GroES複合体の空洞内に閉じこめ、フォールディングを促進する機能を持つ。これまでGroES7量体中に複数の結合できない変異型サブユニットを混ぜると中間体でフォールディング反応が遅くなったことから、「GroESと変性蛋白質は三者複合体形成過程の中間体でそれぞれ別のGroELサブユニットに結合している」というモデルを考案した。 初年度である平成17年度は、研究計画に示したように、遺伝子上で連結したGroES7量体(tandem GroES)および、不活性変異体を任意の位置に導入したtandem GroESの作成を完了した。 平成18年度は、このtandem GroESとGroEL/変性蛋白質の三者複合体について機能解析を行った。この結果、4つ以上の連続した野生型サブユニットがGroELへの結合とフォールディングに最低限必要であることがわかった。これはGroESの結合に全てのサブユニットの結合は必要ではないことを示し、GroESはは変性蛋白質が結合していないGroELサブユニットに結合することができることを強く示唆する。変異型tandemGroESとGroELの複合体の構造について知見を得るためにGroELの構造変化を蛍光エネルギー移動によって観察したところ、この複合体は構造変化が不完全な中間状態であることが示された。以上の結果により、GroESによる変性蛋白質の閉じ込め過程が初めて解明された。この結果は近日中に投稿する予定である。 また、GroESサブユニットをtandem化することによってGroESの安定性がどのくらい増したかについての研究を鳥取大・河田グループと共同で行い、この結果はJ. Mol. Biol.に掲載された。
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