研究課題/領域番号 |
17770111
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柴田 秀樹 名古屋大学, 大学院生命農学研究科, 助手 (30314470)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | エンドソーム / リソソーム / 小胞輸送 / Multivesicular body(MVB) / 細胞生物学 / 分子生物学 / タンパク質間相互作用 / メンブレン・トラフィック / Multivesicular body (MVB) |
研究概要 |
細胞内小胞輸送において、エンドソームを経由しリソソーム内腔で機能する、あるいは分解される物質は、エンドソームの多胞化に伴い、その内部小胞に選択的に取り込まれる。エンドソーム膜上の選別装置として3つのESCRT(endosomal sorting complex required for transport)が順次エンドソームに動員されるモデルが提唱されている。ヒトに6グループ10種存在するCHMP(charged multivesicular body protein)ファミリーは、ESCRT-IIIの構成因子あるいは関連因子として機能している。 本年度は、11番目の新規CHMPファミリーとしてCHMP7の機能解析を行い、以下のことを報告した。 1.CHMP7は他のCHMPファミリーに比べ約240アミノ酸長いが、CHMP6と相同性の高いSnf7領域をC末端側にもつ。CHMP7は、CHMP6と同様、CHMP4bと結合したがEAP20とは結合しなかった。 2.HeLa細胞に過剰発現させたFLAGタグ付CHMP7は、細胞質全体と核周囲に斑点状に局在するが、緑色蛍光タンパク質(GFP)と融合させたCHMP4bとの共発現により核周囲に集積し、一部共局在した。 3.CHMP7のGFP融合タンパク質を強制発現させた細胞では、エンドサイトーシスさせた蛍光標識EGFの消失が観察されないことから、リソソーム分解経路が破綻していると考えられた。 また、CHMP4bはAlix(ALG-2 interacting Protein X)とBro1領域を介して結合するが、Bro1領域とタンパク質チロシン・ホスファターゼ領域を有するm-PTPがCHMP4bと結合することを報告した。タンパク質のチロシンリン酸化・脱リン酸化によりエンドソーム膜での物質選別が制御されている可能性が考えられる。
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