研究課題/領域番号 |
17770126
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
昆 隆英 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (30332620)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | 分子モーター / 生物物理学 / 酵素反応 / ダイニン / 生物物理 / ナノマシン |
研究概要 |
ダイニンは、ATP結合・加水分解を利用することで微小管上を滑り運動する、巨大な生体分子モーターである。本研究課題は、ダイニン滑り運動の分子機構を明らかにすることを目標としたものであり、本年度は以下の研究成果をあげた。 <ダイニンのクロスブリッジサイクルの速度論的解析> ダイニンの運動活性はそのATP加水分解過程によって引き起こされる2つの素過程-レールである微小管との結合解離、変位を生み出す構造変化(テールドメインの動き)-のアンサンブルにより生み出されると考えられているが、その詳細は明らかではなかった。本研究では、この2つの素過程の速度論的解析を行い、ダイニンのクロスブリッジサイクルの詳細を部分的に明らかにした(2報の投槁論文として報告)。 <ダイニン分子内の微小管結合部位とATP加水分解部位との間の情報伝達メカニズム> ダイニン分子内の微小管結合部位とATP加水分解部位は、ストークと呼ばれる長い(10〜15nm)コイルドコイルで連結されている。したがって、ダイニンが運動活性を発揮するためには、この2つの機能部位間の長距離分子内情報伝達機構が必要である。本研究では、この情報伝達の構造的基盤を明らかにする目的で、組み換えダイニンの利点を生かした分子解剖的アプローチによる研究を行った。その結果、ストークコイルドコイル内の微小構造変化がダイニン分子内の情報伝達に中心的役割を果たすことが直接示された(投稿準備中)。
|