研究課題/領域番号 |
17770138
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
若林 篤光 岩手大学, 工学部, 助手 (30332498)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | C.elegans / 感覚刺激 / 感覚神経 / カルシウム動態 / イメージング / 行動異常変異体 / 走化性行動 / 線虫 / 移動運動 / 神経回路 / 突然変異 / トランスポゾン / セロトニン |
研究概要 |
今年度は、線虫C.elegansの自発的移動運動、とりわけ後退運動の調節において重要な役割を果たす、2つの感覚神経細胞、ASKとAWCの機能についての研究を中心に行った。これまでのわれわれの研究により、上記2つの感覚神経細胞のいずれかを失った線虫では、後退運動の頻度が著しく低下することが明らかとなっている。この解析の過程で我々は、これらの感覚神経細胞が、ちょうど哺乳類の網膜の視細胞のように感覚刺激を受け取ることで膜電位が低下するような応答を行うのではないかと考えた。このことを確かめるために我々はASK、あるいはAWCを含む少数の感覚神経細胞に、細胞内カルシウムの濃度に応じて蛍光強度を変化させる、カルシウムプローブ型組み換えたんぱく質GCaMPを発現するトランスジェニック線虫系統を作成した。これまでに、岩手医科大学医学部解剖学講座の佐藤教授の協力を得て、観察システムの構築をほぼ完了し、現在はこの系統の線虫を用いて細胞内カルシウム動態の観察を開始しつつある。 また、我々は感覚神経回路内における情報処理機構を明らかにする目的で複数の化学刺激を与えた場合の線虫の走化性行動に注目して研究を行っている。今回我々は複数刺激の同時提示実験において野生型と異なる行動を示す変異体を単離した。得られた変異体は、2種類の化学誘引物質をそれぞれ単独で与えた際の走化性行動が野生型に比べてわずかに異常であった。一方これらの化学誘引物質を同時に与えた場合には、単独で与えた場合の異常から推測されるよりもはるかに大きな異常が観察された。このことは得られた変異体が、感覚刺激の受容に加えて、感覚情報の統合過程にも異常を持っていることを示唆していた。
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