研究課題/領域番号 |
17770139
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
肥後 剛康 東大, 医学部附属病院 (10396757)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カルシウムシグナル / IP3受容体 / レドックス / 小胞体 / チオレドキシン |
研究概要 |
小胞体局在のカルシウムチャネルであるIP3受容体タイプ1(IP3R1)は細胞内カルシウムシグナリングにおいて重要な役割を果たしている。IP3R1はその小胞体内腔領域が還元状態にある時、ERp44の結合によって、その活性が抑制されることが示された(Higo et al., Cell,2005)。一方、酸化状態での制御機構は未だ不明である。この問題を解明するため、酸化(非還元)状態でIP3R1に結合するタンパク質を小脳マイクロソーム画分から検索し、GRP78を新たに同定した。GRP78によるIP3R1活性制御機構を明らかにすることで、ER内腔におけるカルシウムシグナルとレドックス制御機構という概念の具現化と体系化を目指し、研究を進めている。 先ず、GRP78のIP3R1に対する機能を理解するためには両者の生化学的性質の検討が必須である。精製したリコンビナントGRP78とIP3R1小胞体内腔領域タンパク質を用いたin vitro結合実験によって、還元条件ではなく酸化条件において両者が直接結合することを確認した。更に、GRP78を過剰発現もしくはノックダウンした細胞を用いて細胞内カルシウムイメージング実験を行った。その結果、過剰発現ではIP3R1の活性が上昇し、ノックダウンではIP3R1の活性が抑制された。これらの結果を総合すると、GRP78は商法歌い内腔領域が酸化状態にある時IP3R1に結合し、IP3R1の機能的構造を保持することで、そのチャネル活性を制御すると考えられる。
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