研究課題/領域番号 |
17770152
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
飯田 哲史 独立行政法人理化学研究所, クロマチン動態研究チーム, 研究員 (60391851)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | RNAi / 染色体構築 / ヘテロクロマチン / 遺伝情報制御 |
研究概要 |
分裂酵母では、RNAi様の機構がセントロメア由来の〜23ntの短いRNA(siRNA)を介して核内のヘテロクロマチン形成を行っていることが明らかになってきたが、ヘテロクロマチン形成に関与するsiRNAの代謝機構ついては未だ不明な点が多い。本研究では、ヘテロクロマチン形成におけるsiRNAの受け渡しが細胞内でどのようになされているかを明らかにするため、種間で保存された二本鎖siRNA分解酵素Eri1とsiRNAを取り込んで機能するAgo1に着目して研究を行った。まずin vitroの実験から、分裂酵母Eri1が高度に保存されたSAPとEXO領域の機能を協調させ二本鎖RNAを分解していることを明らかにした。また、eril破壊株ではセントロメア領域におけるサイレンシングが促進され、ヘテロクロマチン形成を行う核内RITS複合体に含まれるsiRNA量が増加していることを見出し、Eri1がsiRNAを介してヘテロクロマチン形成を負に制御していることを明らかにした。一方、siRNAを取り込んで機能するRITs複合体のサブユニットAgo1を含む複合体を精製したところ、RITSを含まない画分においてAgo1が新規因子のArb2とARC複合体を形成し、Arb2がsiRNAの生成とRNAi依存的なヘテロクロマチン形成に必須であることを明らかにした。この発見により、Ago1がsiRNAを介してヘテロクロマチン形成を行う際、RITSとARCという異なる複合体を形成して機能していることを示唆することが出来た。
|