研究課題
若手研究(B)
細胞周期関連遺伝子群(CDCA [cell-division-cycle-associated]1-5,7および8)として同定された、CDCA3のG2/M期特異的発現制御機構を、またCDCA7がc-Mycと共に転写因子E2F1により発現誘導される事実を解明した。以上の経緯より、他のCDCA遺伝子群の機能解析が、細胞周期のさらなる理解と精緻な分子機構解明に多大な貢献をし得ると実感し、本年度では、CDCA4の細胞内局在、過剰発現、RNA interference (RNAi)による発現抑制効果の検証、抗体作製などによる細胞周期における機能の解明を目指した。CDCA4-GFPのHeLa細胞内局在から、CDCA4は核内に局在することが判明した。RNAiによるCDCA4発現抑制の結果、細胞の増殖性は亢進し、BrdU取り込みを指標としたDNA合成活性も顕著に増強した。一方、過剰発現細胞は得られなかったことから、CDCA4の発現充進が細胞の増殖に対して抑制的に作用している可能性が示唆された。CDCA4はE2F1の標的遺伝子として同定したが、興味深いことにE2F1の転写活性を抑制する転写コファクターである可能性が示唆された。CDCA4に対する抗体を作製する目的で、GST-CDCA4融合タンパクを大腸菌で産生させ、ポリクローナル抗体を作製した。本抗体により、内在性の33-kDaのCDCA4タンパクを検出し、細胞周期G1からS期にかけてタンパク発現の増加を見出した。CDCA4タンパクはHeLa以外でも、Jurkat、Daudi、293、Rh30、A375、T98G、HCT116およびHep2においても検出が確認された。今後、CDCA4遺伝子と細胞周期異常・細胞癌化との関連をさらに解明する必要がある。
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