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受精時のウニ精子に見られるアポトーシス様の変化について

研究課題

研究課題/領域番号 17770198
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関神奈川大学

研究代表者

風間 真  神奈川大学, 理学部, 特別助手 (20367254)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードウニ / 精子 / ミトコンドリア / 受精 / 卵海水 / 呼吸活性 / 活性酸素 / caspase / モデル卵 / phosphatidylserine / アポトーシス / フォスファチジルセリン
研究概要

受精時のウニ精子がアポトーシスを起こしている可能性について検討するため、アポトーシス誘起因子の一つとされる活性酸素の産生時期と活性酸素種の同定を試み、アポトーシス時に実行因子として働くとされるcaspaseの活性測定を実施した。
活性酸素の検出には4種の蛍光指示薬を用い、その蛍光強度を計測した。ウニ精子はNa欠如海水中(遊泳開始前)では活性酸素を産生せず、Na添加時(遊泳開始時)から活性酸素産生が検出できた。この活性酸素種は過酸化水素である可能性が高く、スーパーオキシドや次亜塩素酸はほとんど検出されなかった。また精子濃度が低いほど個々の精子から得られる量が増大する希釈効果も確認された。呼吸阻害剤によってこの活性酸素産生は抑制されたことから、呼吸活性と相関すると考えられる。一方、卵のゼリー層を溶出させた卵海水中では、一酸化窒素と考えられる活性酸素種と同時にスーパーオキシドと思われる活性酸素種も検出された。ただしスーパーオキシドの検出には高濃度の卵海水が必要であった。caspase活性の測定も試みたが、活性は極めて低い上に、卵海水処理後には更なる低下が見られた。そのため、ウニ精子における活性酸素の産生とアポトーシスの相関については実証には至らなかった。
過酸化水素やスーパーオキシドは、多くの哺乳類精子で細胞内シグナルとして受精能獲得に関係する。ウニ精子ではこの過程が知られていない。そのため、ウニ精子では過酸化水素やスーパーオキシドが異なる役割を持つ可能性がある。特にスーパーオキシドは高濃度の卵海水中でなければ検出できず、実際の受精では、卵近傍でなければスーパーオキシドは産生されないと考えられる。スーパーオキシドはDNA損傷を与える活性酸素種として知られている。受精後に精子は卵内で消失するが、特にミトコンドリアの構造やそのDNAの消失に関係している可能性もありうる。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Fertilization induced changes in sea urchin sperm : mitochondrial deformation and phosphatidylserine exposure2006

    • 著者名/発表者名
      M Kazama, K Asami, A Hino
    • 雑誌名

      Molecular Reproduction and Development 73 (10)

      ページ: 1303-1311

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Fertilization induced changes in sea urchin sperm : Mitochondrial deformation and phosphayidylserine exposure

    • 著者名/発表者名
      Makoto Kazama
    • 雑誌名

      Molecular Reproduction and Development (in press)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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