研究課題/領域番号 |
17770203
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 愛媛女子短期大学 (2006-2007) 北海道大学 (2005) |
研究代表者 |
村上 貴弘 愛媛女子短期大学, 食事栄養科学栄養課程, 講師 (40374706)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 発生生態 / サブカースト進化 / 菌食 / 寄生、共生 / arms race / 共進化 / FISH / 染色体 |
研究概要 |
本年度は、まずカースト分化機構の解明に関しては、前年度の成果を受けてタンパク質合成に重要な役割を果たしている18S-28S rRNA遺伝子の染色体上へのマッピングをAtta cephalotes, Trachymyrmex turrifexの2種に対してカーストごとに行った。その結果、カーストごとに遺伝子の分布にはばらつきがあることを発見した。この結果はカースト分化に影響を与えていること、またそれらの進化メカニズムの強力な指標になることを示している(研究成果1および投稿準備中)。さらに、染色体末端をコードしているテロメア配列の有無や分布をカーストごとに比較したが、それらに有意な差は検出されなかった(投稿準備中)。 また、菌食行動の起源を明らかにするというテーマでは、利用頻度の異なる植物2種間に含まれる成分を詳細に解析し、アリ類と植物に見られる化学物質を介した行動進化メカニズムを探った。その結果、既知物質では30種あまり、未知物質では1,000あまりの物質が菌食アリの基質の選好性に関連している可能性があることが明らかになった。その中には、一般的な忌避物質であるタンニンなども含まれているが、それ以外の忌避効果の確認されていない物質も含まれていた。その効果をin vivoで検証したところ、6種類の化学物質で有意差が検出されており、中には非常に高い忌避効果を持っている物質も含まれていた。現在、それらの物質の特許取得を準備中である。
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