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トリプトファン分解酵素の進化と機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17770205
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 進化生物学
研究機関高知大学

研究代表者

湯浅 創  高知大学, 理学部, 助教授 (40322797)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードトリプトファン分解酵素 / ミオグロビン / 分子進化 / 酸素安定性 / 軟体動物
研究概要

IDO-like Mbに関しては部位特異的突然変異の導入により近位ヒスチジン(His)を同定,更に分子内の全てのHisについて変異体を作成,酸素安定性に関わると予想される遠位リガンドを模索した。2つの候補残基が示されたものの(His74,His288)これらは酸素ではなく,ヘムそのものの安定に関与していると考えられた。即ち,IDO-like Mbの遠位リガンドはHis以外の残基である可能性が示唆される。以上の結果はComp.Biochem.Physiol.誌にて発表している。
IDOに関しては両生類,魚類からホモログ遺伝子を,またマウスからパラログ遺伝子を単離,大腸菌での発現に成功した。酵素パラメーターを決定したところ,これらは明らかにIDO活性を示すものの,そのKmは哺乳類1DOと比較して500〜1000倍高く,酵素効率も1/1000程度であることが判明した。従って,これらが生体内で実際にトリプトファン分解活性を担っているとは考えられない。また,分子系統樹においても,これらの低活性IDOは哺乳類IDOとは独立したクラスターを形成した。更に,有袋類を含む哺乳類のゲノム上では低活性IDOとIDO,2つの遺伝子がタンデムに配置されており,鳥類や魚類のゲノム上には低活性IDO遺伝子のみが見られた。以上を総括するに,(少なくとも)脊椎動物に広く見出されるIDOホモログはトリプトファン分解活性以外の何らかの機能を司どる遺伝子であり(proto-IDOと命名),これが哺乳類において重複,一方が高いトリプトファン分解活性を持つように進化した結果,現在の哺乳類IDOが生じたと考えられる。これらの新事実はIDOの進化を探る上で大きな前進といえるであろう。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Bacterial expression and characterization of molluscan IDO-like myoglobin.2007

    • 著者名/発表者名
      Yuasa, H.J., Hasegawa, T., Nakamura, T., Suzuki, T.
    • 雑誌名

      Comparative Biochemistry and Physiology, Part B 146(4)

      ページ: 461-469

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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