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テナガザル類の音認知と発声制御についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17770210
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 人類学
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

小田 亮  名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50303920)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード音声 / テナガザル / 再生実験 / ソング / 認知
研究概要

旭川市旭山動物園のシロテテナガザルを対象に、ソングのテンポに対する認知を調べる野外実験を行った。
テナガザルのソングはノートと呼ばれる個々の発声が組み合わされて構成されている。昨年度に引き続き、3種類の異なるノート間隔をもったソングを作成し、これらをテナガザルに対して再生した。再生中と再生後の行動をビデオに記録し比較することで、テンポの認知がどのようになされているのか調べた。
まず刺激音であるが、伊豆シャボテン公園において飼育されているシロテテナガザルのオスが自然に鳴いたソングを録音し、デジタルファイルに変換した。ノート間の時間間隔をすべて倍にしたものと、半分にしたものを作成した。このようにして作成した通常のソング(S)、ノートは同じだが間隔が倍のもの(D)、そして間隔が半分のもの(H)のそれぞれを、旭山動物園の野外ケージにおいて飼育されているシロテテナガザル4頭(オトナメスとその子供3頭)に対して再生した。再生は馴化を避けるために午前中に1回、午後に1回の1日2回のみとした。反応はデジタルビデオカメラ2台に記録し、動画ファイルに変換した後に動画分析ソフトウエアを用いて分析した。
前年度は最年長のオス(長男:5歳)を分析対象としたが、今年度は第二子のオス(次男:3歳)の反応を分析した。ソングを再生中と、再生後同じ時間のあいだの移動時間割合を分析したところ、長男ではHの場合のみ、再生後に移動時間が有意に多くなっていたが、次男ではそのような差がみられなかった。長男と次男でソングへの反応に差が見られた原因としては、年齢が関係している可能性が高い。テナガザルが出自群を出て独立するのは8〜10歳といわれており、歌への反応もこれに伴って高くなると考えられる。5歳の長男は他個体の歌にある程度敏感であると考えられるが、次男はまだ性成熟にも達しておらず、歌への関心が低いと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 社会的知能の構造を探る2007

    • 著者名/発表者名
      小田 亮
    • 雑誌名

      生物科学 58

      ページ: 77-86

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Does an altruist-detection cognitive mechanism function independently of a cheater-detection cognitive mechanism? Studies using Wason selection tasks.2006

    • 著者名/発表者名
      Ryo Oda, Kai Hiraishi, Akiko Matsumoto-Oda
    • 雑誌名

      Evolution and Human Behavior 27

      ページ: 366-380

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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